恐怖記憶の形成を止めるたんぱく質を特定:PTSD治療に期待

動物が過去の体験を「恐怖記憶」として形成するのにブレーキをかけるたんぱく質を、児島伸彦群馬大講師の研究チームがマウス実験で突き止めた。過剰な恐怖記憶が原因とみられる心的外傷後ストレス障害(PTSD)の研究や治療に役立つ可能性がある。

研究チームは、神経細胞の興奮状態が過剰な恐怖記憶を作ると考え、興奮時に作られるたんぱく質「ICER(アイサー)」に注目した。そこで、遺伝子操作でアイサーを作らないマウスを作り、電気ショックと同時にブザー音を聞かせた。翌日ブザー音だけを聞かせると、このマウスは体をすくめたが、その時間は通常のマウスに比べて2倍も長いことが分かった。逆に、アイサーを過剰に作るマウスでは、すくんでいる時間が通常マウスの半分以下だった。

一方、砂糖水を与える「楽しい記憶」の実験では、3種類のマウスの行動に大きな差はなく、アイサーが恐怖記憶の「ブレーキ役」になっていることが裏付けられた。
児島講師は「2種類のたんぱく質のバランスを調節できれば、恐怖記憶の強さを変えられるかもしれない」と話す。(毎日.jp)

心的外傷後ストレス障害(PTSD)
大災害、事故、犯罪の被害など、破局的な出来事に遭遇し、それが精神的外傷(トラウマ)となり、多くは遭遇してから6ヶ月以内に発症します。出来事の状況の重要な部分を思い出せなかったり、突然、当時の恐怖心や身体感覚がよみがえることもあります。

神経過敏になて、驚きやすく(驚愕反応)、警戒心も強くなります。ときには怒りを爆発させたり、パニック障害になることもあります。治療には、対症療法的に、抗不安薬や睡眠導入薬、抗うつ薬、抗精神病薬などが用いられます。

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