遺伝子の組み込みでインスリン分泌細胞を作成:米ハーバード大

膵臓に豊富に含まれる細胞にわずか3種類の遺伝子を組み込んで、血糖を下げるインスリンを分泌する細胞へと体内でつくり変えることに、米ハーバード大チームがマウス実験で成功、英科学誌ネイチャー(電子版)に28日付で発表した。インスリンをつくれない糖尿病の再生医療に応用が期待される成果。

再生医療の分野では、山中伸弥京都大教授が、皮膚などの体細胞を未分化な状態に戻した新型万能細胞「iPS細胞」が注目を集めている。だが今回は、体細胞を未分化な状態にせず、直接別の細胞に転換できることを初めて示した。万能細胞より、必要な細胞を早く得られる可能性がある。

チームは膵臓の形成にかかわる約200種類の遺伝子の機能を調べ、膵臓でインスリン分泌を担う「ベータ細胞」づくりに重要とみられる遺伝子を絞り込んだ。
最終的にそのうち3種類を、膵臓の約95%を占める「外分泌細胞」と呼ばれる細胞に特殊なウイルスで組み込むと、膵臓に1%程度しか含まれないベータ細胞とそっくりな細胞に変えられることを突き止めた。(下野新聞)

糖尿病について
膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足したり、インスリンの作用が低下する病気です。インスリンには、血液中のブドウ糖を細胞に取り込み、エネルギー源として筋肉に蓄えたり、脂肪として長期的に貯蔵するのを促進するはたらきがあります。

インスリンの作用が低下すると、血液中のブドウ糖が細胞で利用されないため、血液中の濃度が上昇し(血糖値が上がり)、尿中にも糖が混じるようになります。

糖尿病が進行すると、細小血管がおかされ、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害などの合併症が現れます。また、メタボリック症候群と呼ばれる病態に加え、禁煙などの危険因子が重なると、動脈硬化を基盤とした大血管障害を合併し、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こします。

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