ヒトクローン胚研究見送り:技術上、困難 京大再生研

京都大再生医科学研究所の中辻憲夫所長は13日、解禁が検討されているヒトクローン胚(はい)を用いた再生医療研究について、研究グループとして当面取り組まないことを明らかにした。世界の研究状況や、文部科学省の作業部会がまとめた指針案の内容から、ヒトクローン胚の作成が現状では「ほぼ不可能」(中辻所長)と判断した。

ヒトクローン胚研究については、文科省の作業部会が6月、胚のもとになる卵子の入手法を厳しく制限するとともに、研究機関としてヒト胚性幹細胞(ES細胞)の作成実績を求める指針案をまとめた。
研究は来年にも解禁される可能性があるが、現状で研究を開始するとすれば、国内で唯一、ヒトES細胞を作成した京大再生医科研しかないとされていた。今回の表明で、日本での研究は当面行われない見込みとなった。

中辻所長は「ヒトクローン胚の作成は技術的に困難である上、(作成に必要な、状態の良い卵子を)女性ボランティアから提供を受けることができない」という。
また、多様なタイプのES細胞株を集めた細胞バンクの活用や、体細胞の遺伝情報を初期化・再プログラム化して作成する人工幹細胞などで、「ヒトクローン胚を使わないで移植治療の拒絶反応を回避する方法にも可能性がある」としている。

関連記事:マウスES細胞から人工肝臓、症状回復に成功…岡山大



×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。