心臓発作は見逃されることが多い

心臓発作(心筋梗塞)の治療は近年大きく進歩しているが、患者や医師が発作の存在に気付かなければその進歩も意味がない。心臓発作の多くが見逃されているということが、最近の研究で示されている。

2006年初め、医学誌「European Heart Journal」に掲載されたオランダの研究によると、心臓発作の43%は発症時に気付かれていないという。「ロッテルダム研究」と呼ばれる研究に参加した55歳以上の男女約4,000人の心電図(ECG)を分析した結果、男性で3分の1、女性で2分の1、全体では4割以上の心臓発作が見逃されていた。他の専門家も、ECGだけでは心臓発作が生じたとする確かな根拠とはならないとしつつも、心臓発作の徴候の多くが見逃されていることを認めている。

米ジョージワシントン大学病院(ワシントンD.C.)のSusan Bennett博士によると、特に女性患者の場合に心臓発作が見逃されやすいという。医学誌「Circulation」に2005年に掲載された調査では、医師500人に検査症例を提示し、患者の心疾患リスクをレベル別に分類させたところ、リスクが中程度の女性は、同程度のリスクをもつ男性に比べ「低リスク」に分類されることが多かった。

米国心臓協会(AHA)によると、心臓発作の主な徴候には以下のようなものがある。

  • 胸中央部の圧迫感、締めつけ感、膨満感、痛みなど、数分間継続するか断続的に生じる不快感。
  • 片腕または両腕、背中、首、顎、腹部など、上半身の胸以外の部分の痛みや不快感。
  • 胸部不快感の有無にかかわらず生じる息切れ。
  • 冷汗、吐き気、頭部のふらつき感。

心臓発作に早期に気付くことも大切だが、予防に努めるに越したことはない。Bennett博士は、血圧やコレステロールなどの「自分の数値」を知っておくことが大切だと述べている。また、食事や体重にも注意し、肥満指数(BMI)を25以下に抑える必要があるという。

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