アルツハイマー病を血液1滴で診断

アルツハイマー病を引き起こすとされるタンパク質を特殊な電極で検出する新しい診断法を、北陸先端科技大学院大の三浦佳子准教授(生体高分子)が二十七日までに開発し、特許を出願した。
患者の血液を一滴垂らすだけで診断できる検査キットの商品化につながる技術という。認知症の予防に不可欠なアルツハイマー病の早期発見に向け、集団検診などでの実用化を目指す。

三浦准教授は一昨年、アルツハイマー病の原因となる「アミロイドβタンパク」が毒性を持つ際に結合する「糖鎖(とうさ)」と呼ばれる物質を発見した。

新しい診断法は、この糖鎖を塗った特殊な電極を作成し、原因タンパクが電極に触れた際に発生する微弱な電気信号を読み取って、原因タンパクが毒性を持つかどうかを瞬時に判断する。

電極は北陸先端大の民谷栄一教授が開発した大きさ約五ミリのバイオチップを応用した。将来的には血液一滴での検出を目指しており、熱や光に強い糖鎖を利用することで誰にでも取り扱いやすい検査キットとして商品化が見込めるという。

アルツハイマー病は原因タンパクの異常から認知症に至るまで約二十年かかるとされるが、現在の医療では認知症の進み具合や脳の委縮で診断するしかない。

三浦准教授は、新しい診断法を集団検診に取り入れることでアルツハイマー病の早期発見が可能とみており、「薬局で売られている糖尿病や妊娠の検査キットのように自宅でも簡単に診断できれば、高齢者の不安解消につながる」と話している。

アルツハイマー病 認知症の一種で、次第に物忘れが激しくなり、時間や場所が分からなくなったり、食事や排泄などの障害に進行していく。脳内で異常にできたアミロイドβ タンパクが互いに長くつながり、糸状に伸びることで神経毒性が発生、脳細胞が死んで認知症を引き起こすという「アミロイド仮説」が有力視されている。

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