後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及へPR強化

特許切れの新薬と主成分が同じで、価格は3−7割の後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及がなかなか進まない。医療費削減を目指す厚生労働省は4月から処方せんに「後発医薬品への変更可」の欄を設け、医師が署名すれば患者は後発品を選べるようになった。
だが安全性に対する医師らの不安が壁となっており、後発品メーカーはPRや医療機関への情報提供に躍起だ。

国内の医薬品に占める後発品のシェアは2004年度で16・8%(数量ベース)と、米国の56%などと比べ格段に低い。民間保険が主流の米国では、保険会社が医療費抑制のため後発品を約20年前から勧めてきたという違いが影響している。

日本薬剤師会の調査では、全国約130の薬局が今年5月に取り扱った処方せんで「変更可」の欄に医師の署名があったのは2割足らず。このうち実際に後発品が処方されたのは10%未満だった。
患者側が後発品の存在を知らずに医師に署名を求めないケースや、薬局に在庫が少ないことに加え、薬剤師会は「変更可でも、患者は従来の薬で問題がなかったため、あえて変えなかったのではないか」とみる。

医療機関による薬の仕入れ価格と国が定めた価格との差額が医療機関の収入となるが「後発品の方が差額が小さいため、避けるのではないか」(後発品会社)との指摘もある。

後発品最大手の沢井製薬は今春からテレビや新聞広告で利用促進をPRしている。後発品を強化する医療器具大手のニプロも140人の医療情報担当者(MR)を10年度までに250人にする。佐藤誠常務は「正確な情報を医師に伝える能力が試される」と話す。

他の薬剤師団体も患者用パンフレットに「ジェネリック医薬品を希望」と書いたカードを付けた。医師に言い出しにくい患者向けだ。

沢井製薬は「米国は20年でここまで普及した。日本はこれからだ」と長期戦を視野に入れる一方、政府に対し「欧米並みに強く後押ししてほしい」と求める企業もある。

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