中皮腫治療薬「ペメトレキセド(製品名アリムタ)」が承認へ

米系日本イーライリリー(神戸市)の悪性胸膜中皮腫の治療薬が2007年1月にも承認される見込みとなった。同中皮腫はアスベスト(石綿)が原因で発症する。
同社は国内初となる治療薬の販売承認を申請していたが、26日に厚生労働省の薬事分科会を通過した。正式承認後、1―2カ月で薬価が保険収載され次第、発売する。

分科会を通過した治療薬は「ペメトレキセド」(製品名アリムタ)。06年6月にイーライリリーが承認を申請していた。ほかに治療薬がないため優先審査の対象となり、通常2年程度かかる承認が約半年に短縮される見込みとなった。
日本化薬などが販売中のペメトレキセド併用の抗がん剤「シスプラチン」(一般名)も悪性中皮腫の効能追加が同日の分科会で報告され、認められた。

悪性胸膜中皮腫とはどんな病気か
胸膜の中皮細胞由来の腫瘍で、悪性度が高く、石綿(アスベスト)曝露(ばくろ)との関連が深いのが特徴です。

原因は何か
職業的な石綿吸入が発症要因として知られており、石綿鉱山の従業員や、造船業、建設業に従事する人々に発症しやすい腫瘍です。
石綿に被曝してから悪性胸膜中皮腫が発症するまでの期間は、20〜50年とされています。

症状の現れ方
通常、片側の肺を侵すことが多く、胸水がたまってくると、胸痛、咳(せき)、呼吸困難が現れます。発熱を来すことはまれです。
胸部X線検査や胸部CT検査で、胸水がたまっている様子や不整な胸膜肥厚像を認めます。
胸水は血性を示すことが多く、ヒアルロン酸も高値を示します。胸水細胞診のみでは診断率が低く、胸腔鏡検査で胸膜変化部を生検して確定診断される場合も少なくありません。

治療の方法
発症初期での胸膜・肺全摘出術による治療以外に根治的なものはありません。手術不能例では、アドリアマイシンを中心とした抗がん化学療法が行われますが、予後は極めて不良です。

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