子宮内膜症をマウスで発症:治療薬開発の第一歩に

人間のほか一部の霊長類でしか発症しないため、実験動物を使った治療薬開発などが困難だった「子宮内膜症」を、マウスで発症させることに、慶応大医学部の岡野栄之、吉村泰典両教授と実験動物中央研究所(川崎市)の研究チームが成功した。

子宮内膜症は、不妊症の原因にもなっているだけに、発症メカニズムの解明や治療薬の開発につながる研究成果として注目される。

同研究所が開発した、人間の細胞を移植しても拒絶反応を起こさないマウスを使った上で、異物に対して拒絶反応を起こしにくい腎臓の表面に、人間の子宮内膜細胞を移植した。10週間後には、移植したすべてのマウスの腎臓の表面に子宮内膜組織が出来上がった。

これらのマウスでは、月経周期にあわせた組織増殖や、出血なども確認されたという。

また、今回の研究では、移植した子宮内膜細胞に、ホタルのように発光する遺伝子を組み込むという工夫もなされた。

このため、体の外側から発光強度を測定することにより、マウスを解剖せずに体内の子宮内膜組織の増殖状況などを把握することも可能で、効率よく研究を進めることが出来るという。

子宮内膜症
子宮の内側を覆う子宮内膜に似た組織が、子宮以外の卵巣や骨盤内などにでき、月経の周期に合わせて増殖、出血を繰り返す原因不明の病気。強い痛みを伴うという。国内には、100万〜300万人の患者がいると推定されている。

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