がん告知、患者の精神的負担を考えて:医師対象の講習会

患者の精神的ダメージを最小限にとどめる「がん告知」を目指し、07年度から医師を対象にした講習会が全国規模で開かれることになった。
がん患者の精神的ケアをする医師らでつくる「日本サイコオンコロジー学会」(代表世話人・内富庸介国立がんセンター東病院精神腫瘍(しゅよう)学開発部長)が準備を進めてきた。厚生労働省も07年度予算案に約2500万円を計上し、バックアップする。

がん告知は、患者や家族にとって精神的な負担が極めて大きい。しかし、大学の医学教育などには、患者の感情や生活の質(QOL)を重視する十分なカリキュラムが組まれていない。このため、医師の心ない発言で患者が傷つくケースが相次いでいる。例えば「まだ、生きられると思っていたんですか」(暴言型)「抗がん剤でも民間療法でも、あなたの好きな方でいいですよ」(責任放棄型)などだ。

国立がんセンター東病院精神腫瘍学開発部は昨年9月、患者の意向調査の結果を踏まえ、告知の技術習得のためのテキストを作成した。「相手の目を見て話をする」などの基本的動作から、告知を伝える環境設定、「悪い情報」の伝え方、患者の情緒的支援の方法まで網羅されている。すでに講師を務める医師、臨床心理士8人を確保した。

講習会はこの8人が中心となり、07年度は東京、大阪、福岡など7カ所で開く。内富氏は「告知の成否はその後の治療にも大きく影響する。患者の意向に沿った医療の実現に全国講習会は役立つ」と話している。



×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。