リピトール:心疾患患者を対象に新たに5つの適応症をFDAが承認

ファイザー社は、米国食品医薬品局(FDA)がリピトール(アトルバスタチンカルシウム水和物)に対し、心疾患患者における非致死性心臓発作、致死性・非致死性脳卒中、血行再建術、心不全による入院および狭心症のリスクを低下させる薬剤であることを承認したと発表した。
これによりリピトールは、心不全による入院のリスクを低下させるコレステロール低下剤として初めてFDAに承認された薬剤となった。

これまでリピトールは、心疾患のない患者において心血管イベントリスクを低下させる薬剤として承認されていたが、今回の新たな承認により、心臓発作の既往歴、心臓手術の既往歴または狭心症など心疾患を有する患者において、リピトールの適応症が拡大された。このような患者は心血管イベント発症のリスクが高いことが分かっている。

アトルバスタチン(リピトール)について
リピトールは2000年5月に日本での販売が開始されました。アステラス製薬株式会社が製造・販売し、ファイザー株式会社がコ・プロモーションをしています。
本剤の作用機序は、生体内コレステロールの合成を持続的に抑え、血液中からのLDLコレステロールの取り込みを促進することです。
これにより、コレステロール低下作用を発揮し、1日1回10mg投与で平均41%のLDLコレステロール低下、30%の総コレステロール低下を達成できます。

国内の高コレステロール血症患者数が2000万人以上といわれる中で、リピトールは、高コレステロール血症治療に貢献すると期待されています。

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