キンモクセイの花の香りをかぐと食欲が抑えられ、ダイエットにつながるという研究結果を大阪大人間科学研究科の山本隆教授とカネボウ化粧品がまとめた。
山本教授らは、キンモクセイの香りを充満させた箱と、香りのない箱にラットを30分間入れ、食欲を促進する脳内物質「オレキシン」を作る遺伝子の活性を比べた。香りをかいだラットは活性が25%低下した。薬品で嗅覚(きゅうかく)をまひさせたラットでは、香りをかがせても活性の変化がなかった。
さらに体重60グラムのラットの子を8匹ずつ、キンモクセイの香りをしみこませた粉末飼料と、通常の粉末飼料に分けて飼育。香りのあるグループは食べる量が2割少なく、25日後の平均体重は225グラムと、通常より25グラム少なかった。
一方、カネボウ化粧品は平均体重53キロの20〜40歳代の女性10人で実験。うち5人は香りをしみこませたガーゼを胸ポケットに終日入れ、他の5人と同じメニューの食事をとった。12日後、香りをかいだ5人は体重が平均で1・4キロ減っており、かがない5人は0・2キロ減だったという。
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