海外新薬の承認期間を1年半に:ドラッグラグ解消へ一歩

厚生労働省は患者の要望が強い新薬などを使いやすくする仕組みを整える。使用の承認に必要な治験(臨床試験)を製薬会社が素早くできるよう、複数の国で同時に効能を検証する「国際共同治験」を推進。
海外で開発された薬などの承認までの期間を現在の約4年から1年半程度に短縮する。患者の選択肢を増やし、国内医薬品の質の向上につなげる。

厚労省は月内に詳細を詰め、医薬品の質の向上に関する5カ年計画をまとめる方針だ。日本は新薬承認に時間がかかり、欧米で一般に使える薬が国内では使えない「ドラッグラグ」と呼ばれる問題が深刻化している。(日本経済新聞)

ドラッグラグとは?
海外で標準的に使用されている医薬品が国内では使用できない(未承認の)状態。 海外先行で治験が行われ日本での新薬発売が海外よりも遅れる、日本の新薬承認の審査に時間がかかることなどが要因とされる。
がんや関節リウマチなどの難治性の疾病患者(または家族など)が、国内未承認の最新の治療薬の使用を望み、高額な薬剤費を支払って個人輸入するケースもある。その改善策のひとつとして、厚生労働省は、2005年に「未承認薬使用問題検討会議」を設置した。

その目的を、1)欧米諸国での承認状況及び学会、患者要望を定期的に把握し、臨床上の必要性と使用の妥当性を科学的に検証し、2)当該未承認薬を確実な治験実施につなげて、その使用機会の提供と安全確保を図ること、として抗がん剤など緊急性や要望の高い薬剤の早期承認を行っている。
また、2006年には、「有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会」が設置されるなど、国としての対策が模索されている。

関連記事:新薬の承認審査:人員を倍増、迅速化へ