血液凝固阻止剤「フラグミン」の効能・効果追加承認

エーザイ(東京都)は、同社の米国法人エーザイ・インクが販売する血液凝固阻止剤「フラグミン」(一般名:ダルテパリンナトリウム)が、がん患者における静脈血栓塞栓症(VTE)の再発抑制の効能・効果についてFDA(米国食品医薬品局)の追加承認を取得したことを発表した。
これにより、「フラグミン」は、がん患者のVTE再発抑制を目的とした症候性静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症および肺塞栓症)の治療に使用できる初の薬剤となった。

今回の追加承認は、急性深部静脈血栓症および肺塞栓症を発症したがん患者672人を対象に行った6カ月間投与によるCLOT.試験のデータに基づいたもの。
この試験の結果、「フラグミン」投与群は、ワーファリンナトリウム(VTE治療の標準薬)投与群に比べ、深部静脈血栓症および肺塞栓症の再発率において統計的に有意な低下を示した。
VTEは、がんに多く見られる合併症で、がんを発症していない場合に比べてVTEが発症する危険性が高いとされている。

静脈血栓塞栓症(VTE)とは?
深部静脈血栓症と肺塞栓症を併せた総称です。肺塞栓症のほとんどのケースが深部静脈血栓症に起因しているため、二つの疾病を一つの疾病として静脈血栓塞栓症と呼ばれています。

深部静脈血栓症とは?
深部静脈血栓症は大静脈の血栓によって引き起こされ、壊れた血栓が肺に移行すると肺塞栓症を引き起こします。深部静脈血栓症の兆候は通常、一肢に現れ、痛み、圧痛、膨れ、発赤を合併します。しかし、この病気と診断された患者の半数は全く兆候を示しません。

肺塞栓症とは?
肺塞栓症は壊れた血栓が肺動脈あるいはその分枝を閉塞し、肺動脈循環障害を来たした状態で、場合によっては死に至る可能性のある疾病です。主な兆候は呼吸時の息切れや胸痛です。深部静脈血栓症の約3割は、血栓が肺に移行して肺塞栓症を発症するといわれています。