インターフェロンベータで多発性硬化症が急激に悪化

手足が不自由になるなどの症状が現れる神経難病「多発性硬化症」に対し、進行を抑える治療薬として唯一認可されているインターフェロンベータの注射後、急激に悪化した例が相次いでいることがわかり、厚生労働省研究班(主任研究者=吉良潤一・九州大神経内科教授)は緊急の全国実態調査に乗り出した。

インターフェロンベータ(IFNβ)

多発性硬化症は、中枢神経が侵される原因不明の難病で、手足のまひなど運動、認知障害が起きる。国内の患者数は約1万人と推定され、治療薬インターフェロンベータは、2000年に発売され、現在2種類ある。

日本人患者の約4分の1には、失明などに至る「視神経脊髄型」と呼ばれる障害が現れる。このタイプでは、薬が効かなかったり、悪化したりしたとの報告が数年前からあった。(Yahoo news)

多発性硬化症とは?
脳や脊髄など中枢神経に脱髄変化(神経線維を保護している髄鞘が破壊されること)が生じて、運動障害や知覚障害が起きる病気です。ウイルスかアレルギーあるいは免疫反応異常が原因とされていますが、はっきりわかっていません。厚生労働省の難病の指定(特定疾患)を受けています。

「多発性」と名がつくように、数々の神経障害がみられます。典型的な症状は視力障害で、ものが二重に見えてたり、視力低下、痛みなどが起こります。手足の力が抜ける、動きがぎこちなくなるなどの運動障害もよくみられます。
そのほか、体の一部が刺されるような異常感覚、しびれ、痛みをともなうことがあります。

多発性硬化症は30歳前後に発症しやすく、寛解(症状が消失すること)と再発を繰り返していくうちに重症化していきます。

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