メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)の人はそうでない人に比べて、心筋梗塞など心臓血管系の病気になる危険性が男性で約2・5倍、女性で約1・8倍になるとの研究結果を、島袋充生・琉球大医学部講師(循環器病学)らがまとめた。

沖縄県の約7000人を対象にした疫学調査で、島袋講師は「同症候群と心臓血管の病気との関連が裏付けられた」としている。
島袋講師らは、2003年5月から04年3月までの間に、沖縄県豊見城市の病院で人間ドックを受けた30歳以上の男女から、腹部の肥満に加え血圧、血糖値、中性脂肪のうち2つ以上が高く、同症候群の基準を満たす男性1069人、女性153人を選んだ。
この人たちに今年2月以降、聞き取りやアンケートを実施。心筋梗塞や大動脈瘤などを発症した確率(累積発症率)を調べたところ、男性では約28%で、同症候群でなかった男性に比べ約2・5倍危険だった。
女性では発症率は約9%で、危険性は同症候群でない人の約1・8倍だった。(四国新聞)
心筋梗塞とは?
狭心症は冠状動脈の血管が細くなって血流量が少なくなることで起きるものですが、血管が詰まってしまってそこから先にほとんど血液が送られなくなって心筋が壊死してしまうのが心筋梗塞です。
心筋梗塞の原因の多くは冠状動脈の動脈硬化です。動脈硬化の部分が破れて、血栓という血のかたまりが付着したりして血管閉塞の原因となります。
また、冠状動脈が収縮して血管内径が閉塞し、それが長く続くと心筋梗塞の原因となります。
さらに、喫煙、高血圧症、高脂血症、糖尿病あるいは肥満などが危険因子となります。
発作が起きるきっかけは、狭心症と違って運動ではなく、突然起きますし、狭心症の発作を繰り返すうちに起きる場合もあります。
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