75歳以上の後期高齢者を対象にした新しい医療保険制度が08年4月から始まるのに伴い、新たに保険料を負担しなければならないお年寄りが約200万人にのぼることが、厚生労働省の調べで明らかになった。これまでは、サラリーマンをしている子供や配偶者の被扶養者として保険料を支払う必要がなかったが、新制度の発足により、年金収入などに応じて保険料負担が課されるようになるためだ。
75歳以上の高齢者は約1300万人。新制度により、このうちの約15%に新たな保険料支払いという負担増が生じることになる。残りの大半の人はこれまでも国民健康保険(国保)などに加入して保険料を払ってきている。
厚労省の05年時点の試算によると、新制度の1人あたりの平均保険料は月額6200円、年額では約7万4000円の負担となる。このため、経過措置として、新たに保険料を負担する高齢者に対しては、2年間、半額以下に引き下げる方針だ。
現行の医療保険制度では、保険料を世帯単位で負担する仕組みとなっており、高齢者の多くは市町村の国保に加入。一方、子供や配偶者が会社員や公務員で、その被扶養家族として健康保険組合や共済組合などを利用している高齢者は、これまで保険料を負担せず窓口負担だけで公的医療を受けることができた。
だが、新しい後期高齢者医療制度では、介護保険と同様に、世帯単位でなく高齢者一人ひとりから公的年金の天引きで保険料を徴収することになり、被扶養者だった高齢者も保険料支払いの対象になった。
ただ、新制度は高齢者の1人あたりの医療費の格差に応じて都道府県単位で保険料を決めるため、すでに国保に加入して保険料負担をしている高齢者世帯にとっては、新制度で負担が増えるのか、減るのかは明確ではない。都道府県別の保険料水準は11月ごろに示される見通し。(asahi.com)
後期高齢者医療制度
75歳以上の「後期高齢者」全員が加入する公的医療保険制度です。2006年の通常国会に提出された医療制度改革関連法案に盛り込まれ、2008年度から新たな独立型の健康保険としてスタートします。
保険料は原則として加入者全員から徴収する。保険料徴収は市町村が行い、財政運営は全市町村が加入する都道府県単位の広域連合が担当する仕組みです。
財政は、本人保険料1割▽税金約5割▽74歳以下が加入する各健康保険からの支援金約4割の比率で負担する。
配偶者や子供の扶養家族となっているため保険料を払ってこなかった人は、激変緩和措置として2年間半額となります。

