大腸がんの仮想内視鏡検査:高精度で低リスク、早期発見に期待

罹患が急増している大腸がん対策に、画期的な武器が現れた。ヘリカルCT(コンピューター断層撮影法)で撮った映像をコンピューターで三次元に処理する「仮想内視鏡」だ。
大腸がんは増加が予測される一方、検査への抵抗感などから検診の受診率が低迷している。仮想内視鏡は、検診を受ける側の抵抗感も低く、精度も高まることから、大腸がん検診の受診率アップに貢献しそうだ。

仮想内視鏡でみる大腸

実用化を進めているのは、国立がんセンターの森山紀之・がん予防・検診研究センター長ら。仮想内視鏡は、肺がん検診に使われるヘリカルCTを使い、映像をコンピューター処理することで、まるで内視鏡で腸内を診るようにチェックできる。

従来の大腸内視鏡検査は、医師の技量によっては腸内を傷つけてしまったり、死角で病巣を見落としたりするケースがあるが、そうしたリスクはほぼ解消される。

厚生労働省などのデータによると、大腸がんは現在、日本人のがん罹患率のトップを占めている。しかし、早期発見に有効な大腸がん検診の受診率は約18%と低迷している。
便潜血の検査で陽性でも、内視鏡による精密検査を受ける率は6割にとどまる。これは検診を受ける側が、肛門から内視鏡を入れることに抵抗感が強いためだといわれている。

仮想内視鏡は、外部から10秒程度撮影するだけ。集団検診でも、1人5分程度で済むとみられ、内視鏡と比べて検診の効率化も期待される。被曝リスクはあるが、X線撮影による大腸検査に比べると、5分の1から8分の1に抑えられる。

国立がんセンターでは試験的に仮想内視鏡による検診を実施しているが、実用化に向け、来年度からは米、英、中、各国と臨床例を増やしていく。森山氏は「5ミリ程度の大腸がんを100%見つけることを目指す。実用化されれば、検診率が飛躍的に上がることが予想され、早期では治癒率の高い大腸がん対策に大きく寄与すると思われる」と話している。(sankei.web)

大腸がんについて
大腸がんは肺がんと並んで、増加傾向の著しいがんで、毎年約6万人が罹患しています。大腸がんによる死亡は、男性では肺がん、肝臓がんに次いで3番目、女性では1番目になると推定されています。

大腸がん特有の症状はありませんが、血便や残便感、腹痛、便が細くなる(便柱細少)、下痢と便秘の繰り返しなど排便に関する症状がよくみられます。
これらの症状はS状結腸にがんができた場合にみられやすく、なかでも血便の頻度が高くなっています。血便は痔と勘違いして受診が遅れることが多いので注意しましょう。

大腸がんは、早期であればほぼ100%完治します。ただ、一般的には自覚症状に乏しいため、症状のない早期のうちに発見することが重要です。

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