樹状細胞の改変で骨髄移植後の拒絶反応を抑制:理化学研究所

理化学研究所は、マウスを使った実験で、免疫細胞を改造することにより、骨髄移植後の重い拒絶反応やアレルギー性ぜんそくの抑制に成功したと発表した。
両疾患の根本的な治療につながる成果で、米国の科学雑誌2誌の電子版に掲載された。

骨髄移植

理研の研究チームは、体に侵入した異物を見つけ、リンパ球に攻撃指令を出す「樹状細胞」という免疫細胞に着目。そのおおもととなる細胞をマウスから取り出した。
これに特殊な試薬を加え、リンパ球の暴走を抑える機能を強化した樹状細胞に育て、培養して増やした。こうして改造した樹状細胞を、アレルギー症状を持つマウスと、別のマウスの骨髄細胞を移植したマウスに3回ずつ注射した。

すると、気道の炎症などぜんそく特有の症状が著しく軽減。骨髄移植マウスは通常の治療薬を使っても90%に拒絶反応が起きたが、樹状細胞を注射したマウスは20%にしか起きず、しかも症状は軽かった。(YOMIURI ONLINE)

骨髄移植について
白血病や再生不良性貧血などの病気では骨髄移植を行なうことがあります。
これは、薬剤や放射線を使って、異常な造血幹細胞を死滅させ、その後にドナーの造血幹細胞を含む骨髄液を、患者の血管に注入するものです。

拒絶反応を防ぐために、ドナーと患者のHLAという、白血球の型が一致していることが必要ですが、血縁者に適合者がいなければ、骨髄バンクから骨髄の提供を受けることになります。

移植後2〜3週間すると、健康な造血幹細胞が骨髄に定着し、血球をつくるようになります。一方で、感染症や合併症の心配もあります。ドナーのリンパ球が、患者の体内で増殖して攻撃する免疫反応(GVH反応)もその一つですが、これは免疫抑制剤を使うことによって、ある程度コントロールすることが可能です。

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