肝臓がん発症者をほぼ確実に判別:発症前診断につながる成果

生物の細胞を覆う「糖鎖」という生体物質のタイプから、肝臓がんの発症者と健康な人をほぼ確実に見分ける方法を、北海道大の研究グループが発見した。
臨床的に応用されれば、X線などによる画像診断よりも早期に発症を確認でき、発症前診断につながる可能性もある。近く論文が米国の生化学専門誌に掲載される。

肝臓がん

研究を行ったのは北大先端生命科学研究院の西村紳一郎教授ら。北大病院が保存する肝がん患者83人と健康な20人の血清から糖鎖だけを分離し、発症者に特有の傾向を調べた。

西村教授らは人の血清中に約40種類ある糖鎖のうち、「分枝型N―グリカン」系と呼ばれる4種類(糖鎖X、Y、Z、W)の構成比に注目。肝がん患者に限って、糖鎖XがYより多くなることがわかった。糖鎖のほかの組み合わせでも、同様に、患者だけが多くなるものが複数認められた。

西村教授は「1000分の1cc程度の血液で分析できるので、健康診断時の採血から調べられる。今後は子宮がんや生活習慣病などにも研究対象を広げていきたい」と話している。(YOMIURI ONLINE)

肝臓がんについて
肝臓にできるがんの9割を占めているのが、肝細胞に発生する肝細胞がんです。
一般に肝臓がんといえば肝細胞がんのことをいいます。発症初期は、全身倦怠感、腹部膨満感、上腹部痛、食欲不振などがみられます。

進行すると、腹水や黄疸、体重減少をきたします。さらに、肝臓がんが破裂したり消化管出血が起こると、突然の腹痛と貧血状態におちいります。

肝臓がんの診断に際しては、GOTやGPTなど各種の血液検査のほか腹部超音波やCT、腹腔鏡、MRIなどさまざまな検査が行われます。また、確定診断のためには肝生検が必要となります。

関連記事:肝臓細胞を人の皮下脂肪から作成:国立がんセンター研究所



×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。