国内初の遺伝子治療薬の臨床試験結果を発表:来春、承認申請へ

国内初の遺伝子治療薬の臨床試験(治験)結果を、重松宏・東京医大教授(血管外科)が、長野県で開かれた日本脈管学会で発表した。対象は足の血管が詰まる病気で潰瘍ができた重症患者。
潰瘍が縮小したり、痛みが和らいだりする効果がみられた。薬と直接関係する大きな副作用はなかったという。メーカー側はさらに安全性を調べ、する方針。

国内初の遺伝子治療薬について

足の血管が詰まる病気は糖尿病の増加などにつれて多くなり、足の切断を余儀なくされる人は年に1万人以上とされる。虚血性心疾患など、動脈硬化に伴う血管の病気も増える傾向で、これらにも効果が期待される。

この薬は、肝細胞増殖因子(HGF)という血管新生を導くたんぱく質の遺伝子を用いる。遺伝子のDNAを、ウイルスのDNAの一部などを流用してつなぎ合わせ、プラスミドというリング状のものにした。筋肉注射すると、筋肉内で遺伝子が働き始めて新たな血管作りを促す仕組み。患者のDNA本体に組み込まれることはないとみられる。

閉塞性動脈硬化症では、この薬と、同じ形状でDNAの入っていないもので効果を比べた。薬を使った27人のうち潰瘍のあった11人全員が改善。平均すると潰瘍は75%以上小さくなった。痛みも16人中8人で和らいだ。(asahi.com)

閉塞性動脈硬化症とは?
閉塞性動脈硬化症は、手足の末梢動脈が詰まる病気のことで、患者数は約50万人とされています。50歳以上の中高年男性に多く、脂肪分の多い食生活の影響などで患者数は年々増加傾向にあります。

症状は足に現れ、血行不良から足が冷たくなったり、歩くと痛む「間欠性跛行(はこう)」という症状が出たりします。血管が詰まって、壊死(えし)し、切断を余儀なくされる患者も2%います。

治療の第一歩は、病気を悪化させる危険を減らすことです。喫煙、糖尿病、高脂血症、高血圧、肥満、運動不足、ストレスなどの改善が重要で、禁煙は絶対とされています。
それでも症状が改善しない場合、運動療法や薬物療法が行われます。運動療法では、自転車こぎなどの運動を1日30分程度、週3回。薬物療法は、血液をサラサラにする抗血小板薬を服用します。

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