重症心不全の「免疫吸着療法」を発表:信州大学医学部

信州大学医学部は、拡張型心筋症による重症心不全の治療法として、慶応大学などと国内初の共同研究を進める「免疫吸着療法」を発表した。
既存の装置を応用して血液から病因物質のみを除去するもので、10月中旬から治療に着手。近く全国規模の研究会を立ち上げ、健康保険の適用を目指して効果を立証していく。

拡張型心筋症について

拡張型心筋症は、心臓病末期に起きる心不全の主因の一つ。心筋梗塞における血管再生治療のような対策がなく、これまではドナー不足が顕著な心移植に頼らざるを得なかった。

免疫吸着療法では、複数疾患で血液浄化に使われる吸着装置と血しょう分離器を併用する。自己抗体と呼ばれる血液中の病因物質を選択してこし取り、血漿成分を体内へ戻す仕組み。

信大は、6年前から入退院を繰り返していた県内の70代女性患者に、週1回のペースで計3回の治療を実施。発症時は呼吸困難などで日常生活に支障があったが、血流が一部回復し、薬物治療など外来での経過対応が可能になったという。
信大、慶応大などは今後3年間に約60例の治療を行い、参加施設を増やしながらデータ集積を図る。(長野日報)

拡張型心筋症について
血液を送り出す心室の内腔が拡大します。心筋の収縮力が低下するために血液を送り出しにくく、しばしばうっ血性心不全を起こすほか、不整脈や血液のかたまりが血管内に詰まる塞栓症をともなうこともあります。

おもな症状は、動悸、疲労感、呼吸困難、むくみ、胸部圧迫感、不整脈などを生じます。治療には、心不全対策、不整脈や塞栓症予防のために薬剤を用います。
重症の場合は、記事内にあるように心臓移植に頼らざるを得ませんでした。

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