増え続ける小児がん経験者に対し、厚生労働省の研究班が2009年度までに、全国14カ所の病院に、治療による後遺症「晩期障害」などを診る長期フォローアップ(FU)外来を開設する方針を決めた。小児がんは今では7割が治るが、晩期障害に苦しむ例が多く、治癒後も生涯にわたって見守る体制を整える。
FU外来が開設されるのは、国立成育医療センター(東京都)や、静岡県立こども病院(静岡市)、東北大学病院(仙台市)や三重大学付属病院(津市)のほか、民間の病院でも日本大学医学部付属板橋病院(板橋区)など。国立成育医療センターに拠点となる長期FUセンターを設置する。静岡県立こども病院や九州がんセンター(福岡市)など6カ所は既に開設され、来年以降順次開設を進める。
研究班によると、年間2500人前後が小児がんを発症し、成人の600〜1000人に1人が経験者と推計されている。経験者の半数以上に成長障害、ホルモン分泌障害、心的外傷後ストレス障害など、手術そのものや抗がん剤や放射線治療による後遺症「晩期障害」がみられるという。
正確な患者数を把握するため、全国の病院に協力を求め、今年度中は登録制度も開始する。長期FUセンターには、治療終了時に登録に同意した患児の治療内容などデータを集積。将来的には登録者が晩期障害の相談に乗ってもらえるシステムを目指す。(毎日.jp)
小児がんについて
小児のがんで最も多いのは白血病で、次が脳腫瘍となっています。そのほか、悪性リンパ腫、神経芽腫、ウイルムス腫瘍、肝芽腫、網膜芽腫などが主なものですが、これらのほとんどは直接発がん物質に触れない部分のものです。
小児がんの大部分は遺伝性ではないのですが、ある種の遺伝性疾患や先天異常を持つ子供では、それらを持たない子供よりもがんの発生率が高いことが知られています。
また、網膜芽腫やウイルムス腫瘍の一部のように、遺伝することがわかっているがんもあります。また、家庭的にがんが多発する体質も知られています。

