筋ジストロフィーをES細胞で治療:米チームがマウス実験

筋肉の力が徐々に失われる遺伝性疾患の筋ジストロフィーの症状を示すマウスに、遺伝子操作した胚性幹細胞(ES細胞)を注射して、筋肉の機能を一部回復させることに成功したと、米テキサス大の研究チームが、米医学誌ネイチャーメディシン電子版に発表した。

筋ジストロフィーのマウスを、あらゆる細胞に分化する能力を持つES細胞の移植で治療したのは初めて。遺伝子を操作するため、すぐには人への応用はできないという。

筋ジストロフィーのうち患者の多いデュシェンヌ型は、筋細胞の形を保つタンパク質「ジストロフィン」が遺伝子変異のため作られず、筋力の低下や筋委縮が起きる。
研究チームは、マウスのES細胞を培養し、筋細胞への分化を促進する遺伝子「Pax3」を人工的に導入。筋細胞になるよう分化し始めたものだけを取り出した。

これを病気のマウスの大動脈に注射したところ、1カ月後には筋細胞になって筋肉に定着し、ジストロフィンも作られていた。通常のマウスほど強くないが、ある程度筋力が回復したという。(shikoku.news)

筋ジストロフィーとは?
筋肉の線維に編成や壊死が起こり、徐々に筋力が低下していく病気です。
筋ジストロフィーの種類については、デュシェンヌ型、ベッカー型、肢帯型などさまざまですが、患者数が最も多く、症状が重いのはデュシェンヌ型です。

筋肉の障害のために、転倒しやすい、階段の昇降が困難といった症状から始まります。次第に筋肉組織が脂肪組織に置き換えられるため、ふくらはぎが肥大してきます。

デュシェンヌ型は重症化しやすく、進行すると歩行不能になり、末期には呼吸困難に陥って、人工呼吸器が必要になることもあります。幼児期に発症し、20代で亡くなる場合が多いです。
一方、ベッカー型は、腕や太ももの筋肉が障害されることが多く、デュシェンヌ型より軽症で、進行も遅いのが特徴で、60歳代になっても自力で歩ける人もいます。

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