新型PET開発でがんの診断と治療を同時に:放射線医学総合研究所

がんの早期診断などに有効な陽電子放射断層撮影(PET)で、診断と治療が同時にできる新型装置を放射線医学総合研究所が開発した。筒形の装置を輪切りに2分割した形で、空間部分から治療ビームの照射ができ、治療の精度向上につながるという。7日の英物理学会の専門誌に発表した。

従来のPET

PETは、感度を高めるため、患者を取り囲むように多数の検出器を配置しているため、診断と治療は同時にはできなかった。放医研の山谷泰賀研究員らは、中央部分の検出器を取り除いても、残りの検出器で欠けたデータを補えることに着目。画質への影響が小さくなるように検出器を配置した。
さらに、同研究所が開発した解像度と感度を向上させた新型の検出器を用いることで、従来型と同様の画像を得られるようにした。

開放型の装置を使えば、画像で患部の位置を確かめながら治療ビームを照射したり、薬剤を使わずに照射で発生する放射線を使って画像化したりできるという。(asahi.com)

陽電子放射断層撮影(PET)装置について
RI(ラジオアイソトープ=放射性同位元素)を体内に投与し、RIが体外に発する放射線を検出器で測定し、コンピュータ処理して断層画像を得られるようにした検査です。
さまざまなRIを用いて、糖代謝、タンパク代謝、酸素消費量などを調べることができます。

人体組織内の糖代謝を調べる「FDG-PET」が最もよく行なわれています。多くの腫瘍で糖の代謝が亢進することを利用した検査で、非常に小さい段階での腫瘍発見に有用な場合があります。
しかし、RIが高価で半減期が短いため一部の医療機関でしか受けることができないのが難点となっています。

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