厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)は、緑茶に含まれるカテキン「エピカテキン3ガレート(ECG)」の血中濃度が高いと、女性では胃がんにかかるリスクが最大で7割抑制できることを、大規模疫学調査で突き止めた。

井上真奈美・国立がんセンター室長が全国に住む男女約3万7000人を12年間にわたり追跡。期間中に胃がんにかかった494人に、同数の胃がんにならなかった人を加えた988人を分析対象とした。血中に含まれるカテキンの濃度の高い順に3グループに分け、胃がん発症リスクとの関係を調べた。(NIKKEI NET)
胃がんについて
胃がんは日本人に発症するがんのなかで、最も多いがんです。40歳代から増え始め、60歳代が最も多くなります。以前は、死亡率もトップでしたが、近年は低下しています。
これは健康診断などで、胃がんの約60%が早期のうちに発見されるようになったためです。早期胃がんは、適切な治療をすることで、90%程度は完治します。
がんが進行すると、病変部に潰瘍をつくるため、胃の痛みや出血といった症状が現れます。激痛ではなく、みぞおちに焼けるような痛みを感じます。
胃炎や胃潰瘍の痛みとの区別は難しいのですが、胃がんの場合は食後に痛むことが多いとされています。また、食事がのどを通りにくくなる、胃が重いなどの症状が出てきます。