血液がんの未婚女性、卵子を冷凍保存

白血病など血液のがんの治療で不妊になる恐れのある未婚女性の卵子を、将来の体外受精のために凍結保存する臨床研究を、国内約130の不妊治療施設でつくる団体が日本産科婦人科学会に申請していたことが、明らかになった。

同学会の会告(指針)では、夫婦には、妻が妊娠・出産できる年齢までを期限として卵子の凍結保存を認めているが、未婚女性については明確な規定がなかった。同学会では来月の倫理委員会で実施を認めるかどうか検討する。
申請したのは「A―PART日本支部」(支部長・宇津宮隆史セント・ルカ産婦人科院長)。北海道や東京都、大阪府、宮城、愛知県などの9施設が臨床研究に参加する。

計画では、治療で放射線を受ける可能性がある血液のがんと診断された、15歳以上の未婚女性患者が対象。放射線の影響で不妊になる前に卵子を採取して凍結保存し、将来結婚して出産を望んだときに解凍して、体外受精を行う。9施設は同一手順で臨床研究を実施。患者も同支部事務局に登録して、妊娠率や出産率などを調べる。

凍結保存された精子や受精卵を使った不妊治療は、すでに一般的になっている。一方、未受精の卵子は、内部の水分が凍ると膨張して破裂するなど刺激に非常に弱く、凍結するのが難しかったが、技術改良の結果、国内でも凍結卵子を使った妊娠や出産例が報告されるようになってきた。

研究に参加する神谷レディースクリニック(札幌市)の神谷博文院長は、「放射線治療で将来の出産をあきらめざるを得ないと思っていた、血液がんの未婚女性も、積極的な姿勢でがん治療に臨めるようになると思う」と話す。

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子供のぜんそく10年で2倍:文部科学省の学校保健統計調査

ぜんそくにかかる子どもの割合が増える一方、虫歯のある子は減っていることが、文部科学省の学校保健統計調査(速報値)でわかった。新たに調査項目に入ったアトピー性皮膚炎は、幼稚園から高校までの各段階で2〜3%がかかっていた。

健康状態の調査は、5〜17歳から22.5%に当たる約336万人を抽出して実施。21日に文科省が公表した。

ぜんそくは、幼稚園2.4%、小学校3.8%、中学校3.0%、高校1.7%。いずれも、96年当時と比べて倍以上となった。
アトピー性皮膚炎は幼稚園3.8%、小学校3.6%、中学校2.8%、高校2.2%だった。文科省ではこうしたアレルギー性疾患について本格的な調査を別途、進めている。

中学生で虫歯がある生徒は59.7%で、84年にこの項目の調査を始めて以来、初めて6割を切った。12歳の平均虫歯本数(永久歯)は1.71本と、96年と比べて半分以下となった
。文科省は「学校でのブラッシング指導や、家庭での虫歯に対する意識の高まりの効果を表しているのではないのか」とみている。

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マウスで毛髪再生の実験に成功:バイオマスター社

再生医療ベンチャー企業、バイオマスター(横浜市)は、マウスの毛根から採取した細胞を毛の生えていない別のマウスの皮膚に移植し、毛を生やさせる実験に成功した。まだ基礎的な段階だが、将来は人の毛髪を再生できるようになる可能性があるという。

移植したのは毛乳頭細胞。毛髪の付け根の皮膚組織の中にあり、発毛を促す成分を分泌している。黒い毛のマウスから毛乳頭細胞を採取し、無毛のマウスであるヌードマウスの皮膚組織の中に特殊な注射器で移植したところ、四週間後には注射した部分から約8割の率で毛が生えてきた。

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検査薬、石鹸、牡蠣、温泉…ノロウイルスで列島混乱

胃腸炎を引き起こすノロウイルスが師走の列島で、過去最悪の流行となっている。事態は、検査器具メーカーや、日用衛生品業界など産業界にも影響を及ぼし始めた。養殖のカキを扱う業者からは、深刻な風評被害に苦しむ声も上がり始めた。

ノロウイルス検出試薬を扱う臨床検査薬メーカーの栄研化学(東京都文京区)では12月に入り、昨年の倍の注文が殺到している。
食品の安全を確認したい食品メーカーや、胃腸炎の患者の原因特定をする必要がある検査機関などからの注文が大半だ。
すでに在庫が底をつき、21日まで出荷できない状況になっている。広報部は「予想以上の受注に生産が追いつかない状態。今月の様子をみて、来月は確実に増産して品切れを起こさないようにする」と話す。

ライオン(東京都墨田区)では、予防効果があるとされる次亜塩素酸系のハンドソープや除菌剤を販売していることから、市民からの問い合わせなどが殺到している。
「売り上げ全体への数字の影響はまだわからないが、お客様相談室への問い合わせが相次ぎ、関心の高さを感じる」(広報部)。花王(東京都中央区)は、子供を持つ母親らの関心が高いせいか、「ビオレu 泡で出てくるハンドソープ 」は12月に入り前年比で1・3倍の売れ行きとなっている。

宿泊客の集団食中毒が17日に発生した群馬県草津町では、1年でもっとも忙しい年末年始を前に、旅館やホテルがぴりぴりムード。草津温泉旅館協同組合は「ウイルスは外から持ち込まるのだが、世間一般のマイナスイメージは発生場所にかかるので気が抜けない。安全には十分に気を配っている。効能の高い温泉で抵抗力つけるつもりで、ぜひいらしてください」と呼びかける。

一般的にノロウイルスの原因食品となることもあるカキ。業界では冬の旬の時期に起きた騒動に、販売量が激減し、悲鳴を上げている。
宮城県石巻市のカキ加工販売「丸ほ保原商店」の保原敬明社長(48)は「売り上げは去年から3割減」と頭を悩ます。保原社長は「カキからノロウイルスが検出されることはあるが、加熱すれば問題ないし、今回の食中毒では1件も原因にはなっていない。むしろ風評被害が深刻だ」と話す。
生産量が全国ナンバーワンの広島県の販売業者「山岡水産」(江田島市)も「うちは昔なじみのお客さんが多くて助かっているが、ネットの注文などでキャンセルが続き、去年の3分の1程度になるのではという声もある」と困り顔だ。

厚労省の試験研究機関である国立感染症研究所によると、11月27日から12月3日までの1週間に、全国約3000カ所の医療機関から報告されたノロウイルスを主原因にする感染性胃腸炎の患者数は6万5638人。1981年の調査開始以来最悪となっている。

1つの医療機関に週20人を超える患者報告があったのは全国26都府県になっている。当初、西日本を中心に流行していたが、中部、関東、東北へと流行が北上していったという。

ノロウイルスは例年冬に流行し、12月中旬以降がピーク。高齢者が死亡する例も目立ち、厚労省は「今年は立ち上がりが早い」と警戒する。「GII」と呼ばれる感染力が強いウイルスが猛威を振るっているという。

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腸内細菌の数で肥満の度合いが決まる?

動物の腸の中にすむ細菌が太りやすさに関係していることを米ワシントン大のチームが突き止めた。21日発行の英科学誌ネイチャーに発表する。

人間など哺乳(ほにゅう)類の腸内には、1000種類以上の細菌がすみ、消化吸収の補助などに役立っている。ほとんどの細菌が、バクテロイデス(B)類かファーミキューテス(F)類のいずれかのグループに属している。

研究チームが、太ったマウスとやせたマウスの腸内細菌について、B類とF類の割合を比べたところ、太ったマウスは、B類が50%以上も少なかった。人の場合も、太った人ほどB類が少なかった。カロリー制限で体重を減らすとB類が増え、F類が減った。
さらに、無菌状態で育てたマウスに、肥満マウスと、やせたマウスの腸内細菌を与えて影響を比べた。2週間後の体脂肪増加率は、肥満マウスの腸内細菌を与えた場合は約47%だったが、やせたマウスの腸内細菌を与えた場合は約27%にとどまった。

研究チームは、B類が減ってF類が増えると、食事からのカロリー回収率が高まり、体重増につながると推測。腸内細菌の状態を変えることで、肥満を治療できる可能性があると考えている。

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大腸がんと便秘の因果関係はなし…厚労省

日常的に便秘気味や下痢気味でも、大腸がんになる率は、便通が正常な人と変わらないことを、厚生労働省の研究班(担当研究者・大谷哲也群馬大大学院助手=公衆衛生学)が6万人規模の追跡調査からまとめた。
米医学誌「疫学紀要」12月号に発表した。以前は、大腸がん患者と患者以外を比べた調査などから、便秘だと大腸がんになりやすいとの説があった。

研究班は93年から94年にかけ、全国の40歳から69歳までの男女に、便通の回数や日ごろの便の状態などを聴いて、計約5万8000人が回答。01年末まで追跡し、このうち男女計479人が大腸がんと診断された。過去の回答と照らし合わせた結果、便通が「週に2、3回」という便秘の人が大腸がんになった率は、「毎日1回」の人や「1日に2回以上」の人と変わらなかった。

大谷助手は「週に2、3回程度の便通がある便秘なら、大腸がんを心配しなくてもよいだろう。ただ、週に1度程度の人や、水のような下痢が毎日続く人は、がんに限らず病気の可能性があり、医師にかかることを勧める」と話している。

メモ…食物繊維入りコーンフレーク(イギリスやアメリカでは朝食の定番です。)を毎日食べれば、大腸がんになりにくいか?という調査が90年代後半にイギリスであったと記憶しています。結果は「ほとんど関係ない」とのことでした。
食物繊維を摂る→便秘になりにくい→大腸がんにならない、という説に関する調査と今回の記事はリンクしてますね。

東京都が医師専門職大学院の創設検討

臨床能力に優れた医師の養成を目的に東京都が、文系など医療分野以外の学部卒業生が入学できる4年制の医師専門職大学院「メディカルスクール」の創設に向けた検討に入ることが19日、分かった。
米国の制度にならうもので、幅広い教養を身につけ、人間的にも成熟した医療人の育成を目指す。卒業後は、医学部生と同様に国家試験を経て医師になることが想定されている。

同制度は文部科学省で議論が続けられているが、自治体レベルで検討に乗り出すのは初。

都では「2016年の東京の都市像」(仮称)を策定。日本が人口減少社会になることとは対照的に、東京では約50万人増加すると予測した。その結果、65歳以上の高齢者も急増することが見込まれ、医療費抑制が国の優先課題となる中、実践を重視する質の高い医師の養成の検討が急務と判断した。

都が構想するメディカルスクールは、受験戦争を勝ち上がった“偏差値エリート”よりも「人」を診るために豊かな教養と目的意識を備えた人材を育成することが主眼。具体的には、首都大学東京への併設のほか、都立病院や医療系大学との連携を視野に具体的な検討を重ねるとしている。

石原慎太郎知事は就任後、「東京発医療改革」を掲げ、一部の都立病院で24時間診療が可能なER(救急診療科)を設置。来年度からは、医師不足解消や高度な専門医を養成するため、都立11病院の医師を統一的なカリキュラムで育成する新たな研修制度「都立病院アカデミー」(仮称)をスタートさせる。

メディカルスクールは国レベルでは中央教育審議会大学院部会などで議論されており、文科省では「米国との学校制度の違いを念頭に置いて、(全国の医療系大学で実施する)学士編入制度による学生の追跡調査の評価を踏まえながら、慎重な検討を行っていくことが必要」としている。

結核菌ワクチン「BCG」がアレルギーを抑制する機構を解明

結核予防のためのワクチン「BCG」が、本来無関係なはずのアレルギーを抑える仕組みを、理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの谷口克(まさる)センター長らのグループが明らかにした。
花粉症やアトピー性皮膚炎などの新しい治療法につながる可能性があるほか、「アレルギー患者の増加は衛生状態の改善が一因」とする説を補強する成果だ。米医学専門誌(電子版)に18日発表する。

弱毒化したウシの結核菌をワクチンとして使うBCGは、国内では戦時中から集団接種が始まった。従来はツベルクリン反応(ツ反)検査で陰性の場合に接種していたが、05年4月からは乳児全員に生後6カ月までの接種が義務づけられた。

過去の疫学調査で、感染やBCGで結核菌への抗体ができたツ反陽性の人は、抗体ができていないツ反陰性の人に比べ、ぜんそくの発生率が約4分の1と低いことなどが知られていた。しかし、なぜアレルギー疾患が減るのかは謎だった。

谷口さんらが、BCGを注射したマウスを詳しく調べたところ、体内に侵入した細菌などを攻撃する免疫細胞の一種「ナチュラルキラーT細胞」(NKT細胞)が活性化されていた。NKT細胞は、アレルギー反応に関係するIgE抗体(たんぱく質)を作るリンパ球を死なせることで、IgEがむやみに増えるのを防いでいた。人にBCGを注射しても同じ結果が得られたという。

アレルギー疾患は特に先進国での増加が著しいと言われ、衛生環境の向上で病原菌に触れる機会が減ったこととの関連を指摘する説がある。谷口さんは「今回の成果は、この説の裏付けになるのではないか」と言う。

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インフルエンザ情報サイト「RELENZA.jp」開設

インフルエンザが流行する季節だが、英系製薬グラクソ・スミスクライン(GSK、東京 マーク・デュノワイエ社長)は、医師など医療従事者向けインフルエンザの情報サイト「RELENZA.jp」を開設した。全国のインフルエンザの流行状況や症状や診断方法を紹介する。同社のインフルエンザ治療薬「リレンザ」の処方拡大を狙う。

インフルエンザ流行マップは、全国の約450人の医師からの発生報告を集計した。インフルエンザの発生件数を各都道府県の市町村単位で集計し、性別や年齢、インフルエンザの種類などが常に分かる。

インフルエンザの症状や日常診療に役立つ診断・治療の情報なども紹介する。専門医によるセミナーの内容も掲載され、今後は最新の学術論文を随時掲載する予定。

医療・医学用語解説:リレンザとは?

抜け毛防止薬「プロペシア」がPSA検査値に影響

抜け毛防止用の内服薬プロペシア(商品名)によって、前立腺癌(がん)のスクリーニングに用いられる前立腺特異抗原(PSA)検査の結果が変化し、疾患の有無が不明確になるという知見が報告された。
米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(BWH、ボストン)のAnthony D'Amico博士らによるこの報告は、英医学誌「Lancet Oncology」オンライン版12月5日号に掲載されたもので、同博士は、プロペシアを使用している男性は、このことを知っておくべきだと述べている。

男性は主に40―50代から定期的にPSA検査を受け始める。PSA値は通常は低いが、前立腺癌または良性の症状によって上昇する。プロペシアの有効成分はフィナステリドという薬剤で、元来は前立腺肥大症の治療のために開発されたもの。その後、抜け毛治療に使用されるようになり、米国では現在、約100万人が抜け毛を食い止めるためにこの薬剤を使用している。

2003年に発表された大規模研究では、前立腺肥大症治療を目的とするフィナステリド製剤Proscar(日本国内未承認)に、前立腺癌の減少との関連がみられることがわかった。D'Amico博士によると、ProscarによってPSA値が変化することもここ数年知られていたが、プロペシアのフィナステリド含有量はProscarの5分の1であるため、プロペシアに同じ作用があるかどうかはわかっていなかった。

今回の研究では、男性型脱毛症の40〜60歳の男性355人にプロペシアまたはプラセボ(偽薬)のいずれかを投与し、PSA値の変化を調べた。48週間後、プロペシア服用群では、PSA値が40〜49歳で40%、50〜60歳では50%減少した。一方、プラセボ群ではPSA値に平均13%の増大がみられたという。

この知見から、長期間プロペシアを使用している男性については、Proscarの場合と同じようにPSA値の読み方を調整する必要があるという。測定値を2倍するという方法もあるが、完全とはいえない。毎年のPSA値に注目し、数値が0.3上昇した場合は、生検を検討する必要があるという。
なお、プロペシアによってPSA値が変化する理由については、前立腺に作用するテストステロンが阻害されることによるものだとD'Amico博士は説明している。

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小児用抗アレルギー剤「アレグラ錠」発売:サノフィ・アベンティス

フランス系製薬のサノフィ・アベンティス(東京・新宿)は、来年1月にも小児向けの抗アレルギー剤を発売する。これまで大人向けに用量の大きいタイプを販売していたが、このほど小児の適応を取得したため半分の用量の製品を投入する。ピーク時で年間26億9000万円の売り上げを見込んでいる。

サノフィが発売するのはヒスタミン系と呼ぶタイプの抗アレルギー剤「アレグラ錠」で有効成分の用量が30ミリグラムのタイプ。
これまでは60ミリグラムのものしかなかったが、新たに適応が追加された7歳以上12歳未満は30ミリグラムを1日2回服用するのに合わせた。アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎などに効果がある。

これまで小児用のヒスタミン系抗アレルギー剤はシロップ剤がほとんどで、錠剤はなかったという。錠剤は持ち運びしやすいなどの利点があり、需要が見込めるとしている。薬価は30ミリグラム1錠で71.4円。

新生児集中治療室(NICU)を全国調査へ

厚生労働省は、病床数不足が指摘されている「新生児集中治療室」(NICU)の実態を正確に把握するため、全国調査を実施することを決めた。年内に調査項目を整理し、年明けにも都道府県に指示する見通し。
満床の背景とされる長期入院の重症児の現状も調べ、周産期医療体制が十分に機能しているかを検証する。調査結果は早急にまとめ、体制整備の施策に生かす方針だ。

NICUは低体重や先天的な異常がある新生児を救命する施設。調査は今年8月、奈良県で意識不明の妊婦がNICUのベッド満床などを理由に19病院で受け入れられずに死亡したことなどをきっかけに行う。

日本産婦人科医会や研究者が過去にNICUを対象に行った調査も参考にし、調査表を作成。NICUがある施設数やベッド数などの基本情報から、緊急性が高く要請があった妊婦をNICUで受け入れができなかった件数やその理由なども調査したい考えだ。

厚労省によると、リスクの高い出産に対応できる医療施設「総合周産期母子医療センター」は今年7月現在、39都道府県に計61施設。同センターはNICUの病床数が原則9床以上で、一般の産科病院などと連携し、周産期医療ネットワークの中心を担う。
国はネットワークを07年度中に全都道府県で整備するのを目指している。しかし、奈良など8県では現在、同センターに指定された医療施設がない状態だ。

NICUを巡っては、同医会が04年に全国363施設を対象に、03年1年間の入院状況を調査。248施設が回答し、この結果、1年以上の長期入院児は130人。このうち、76人が退院の見込みがなく、さらに70人は呼吸管理が必要だった。

同医会では、人工呼吸管理ベッドが1〜4床のNICUが全体の約3割のため、長期入院児が新規患者の受け入れを難しくしている原因の一つと分析。05年7月、日本医師会などと連名で、厚労省に長期入院児が治療を受けられる後方支援施設の充実を要望していた。

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牛乳などに含まれるラクトフェリンに放射線防護効果を確認

放射線医学総合研究所(米倉義晴理事長)は、母乳や哺乳類の乳汁に多く含まれる「ラクトフェリン」に、放射線障害を防護する顕著な効果があることを、マウスを用いた実験で明らかにした。同研究所基盤技術センターの西村義一センター長らによる成果。今後、被爆障害の安価な予防薬、治療薬の開発につながることが期待される。

研究グループでは、これまでも放射線障害を防護する薬剤の探索を進めてきた。放射線防護剤の多くは、被爆前の投与で予防的な効果を示すが、今回、放射線防護効果が見出されたラクトフェリンは、放射線被爆後に投与しても有効な効果が得られる治療用の薬剤としても注目されている。
また、ラクトフェリンは通常の食品として流通しているものであり、安価であるだけでなく経口剤や注射剤、坐剤など様々な形の薬品として使用できる利点を備えている。

放射線防護については多くの薬剤が報告されているが、副作用を伴うものもあり、新たな薬剤開発、特に放射線被爆後に投与して有効な効果が得られる薬剤の開発が望まれてきた。
ラクトフェリンの効果は、新たな放射線障害治療薬剤の開発につながることが期待され、同研究所は「抗放射線被爆障害剤」として特許出願を完了した。

背景医学をはじめとする様々な分野で放射線利用が欠かせなくなっている現在、被ばく線量の多少にかかわらず放射線障害のリスクを克服する抗放射線被ばく障害剤の開発に向けた研究は、社会の重要な課題となっています。
特に、平成11年9月30日に発生した東海村のウラン加工工場における臨界事故以降、原子力関連業務従事者のリスクを軽減する薬剤の開発は、大きな注目を集めています。

また、近年著しく進展している放射線治療の中にも、これに伴う副作用を軽減する薬剤を活用することにより、さらに効果的な治療が可能となるものもあります。
しかし、放射線被ばくによる生体障害、副作用の予防や治療を目的とした抗放射線被ばく障害剤で実用化されている薬剤は、きわめて少ないのが現状です。

ノロウイルスによる感染性胃腸炎:関連医薬品の需要急増

ノロウイルスによる感染性胃腸炎の大流行で、殺菌消毒液やウイルス検査薬など関連医薬品の販売が急増している。明治製菓は12月の手洗い用消毒液の売上高が前年同月の10倍以上になりそうだ。
検査薬大手ではデンカ生研の11―12月のノロウイルス検査キットの販売数が前年同期の10倍以上に拡大。栄研化学では検査キットが品切れ状態で、各社とも増産を急ぐ。

ノロウイルスには治療薬がないため、手洗いやうがいなどの予防が重要で、殺菌消毒薬の需要が増えている。明治製菓の手洗い用殺菌消毒液「イソジンウォッシュ 」は12月の売上高が前年同月の10倍以上になる見通し。
従来は250ミリリットルの家庭用が中心だったが、今冬は外食産業向けなどに2リットルの業務用が売れている。増産に向け、同社は調達に時間のかかる製品容器の確保を急ぐ。

感染性胃腸炎
主な症状・感染源・感染経路
感染性胃腸炎は病原性大腸菌やサルモネラなどの細菌、それにロタウイルスやノロウイルスなどのウイルスによって引き起こされる胃腸の疾患で、一年を通じて発症していますが、細菌によるものは夏場に集中し、ウイルスによるものは毎年秋から冬にかけて流行が認められます。
子供から老人まで全ての年齢層で発症が認められますが、患者の75%が10歳未満の小児とされています。

症状は原因となる細菌やウイルスによって少しづつ異なりますが、発熱、下痢(水様便、血便など)、腹痛、悪心、嘔吐などです。これらの症状が単独または、複数の症状が様々な組み合わせで出現しますが、原因となる病原体、患者個人間で大きな差があり、症状の重さも様々です。
特にこれからのシーズンは、乳幼児にロタウイルスと呼ばれるウイルスによる乳幼児冬季白色下痢症と呼ばれるものが毎年数多く発生しており、注意が必要です。

これらの病原体のほとんどが、食べ物や飲み水などを介した経口感染で体内に侵入します。しかしながら、一部はペットを介した感染も報告されていますので、ペットの扱いに注意(同じハシでの食べ物の共有、口から口での食べ物の受け渡し、など)も必要です。

予防について
普段から、手洗いを頻繁に、よく行なってください。そして、十分な睡眠と栄養を取るようにして、体調を良好に保つようにしてください。

治療について
一般的には対症的な治療が中心となります。具体的には、下痢や嘔吐などで体内から失われた水分や電解質を経口や点滴などで補給し、脱水の改善と電解質(イオン)バランスの調整が行われます。また、患者さんの年齢、症状等を考慮して抗生物質が投与されることもあります。

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「ジェネリック医薬品に関する処方実態調査」結果

高血圧症や高脂血症、糖尿病といった生活習慣病の患者に、過半数を超える医師がジェネリック(GE)薬を処方していることが、調査会社プラメドが医師に対して調査した「ジェネリック医薬品に関する処方実態調査」で分かった。高血圧症と高脂血症は3分ノ2の医師が処方していた。また、患者からGE薬の質問された医師は4分ノ3に上っており、医師、患者ともGE薬への意識が高まりつつあるのが現状のようだ。

この調査は、▽高血圧症▽高脂血症▽糖尿病▽偏頭痛▽喘息▽アレルギー性鼻炎(花粉症)▽アレルギー性皮膚炎▽うつ病・うつ症状−−など、慢性疾患8領域の患者を診察する内科医、皮膚科医、耳鼻咽喉科医を対象に11月上旬にインターネットを通じて行ったもの。有効回答数は646人。

GE薬を処方する医師の割合が最も高かったのは「高血圧症」で、各患者を診療する医師ベースで66.6%。回答者の約3分ノ2がGE薬を処方していた。次に高かったのは高脂血症の63.6%で、糖尿病が52.7%、アレルギー性皮膚炎49.0%、アレルギー性鼻炎(花粉症)48.9%、喘息46.2%、うつ病・うつ症状35.0%、偏頭痛30.6%と続く。

高血圧などの生活習慣病に限ってみると、GE薬処方の割合が過半数を超えていたほか、アレルギー性鼻炎(花粉症)やアレルギー性皮膚炎、喘息などもGE薬の処方比率が高いことが分かった。

GE薬の処方理由では、いずれの領域でも「患者の薬剤費負担を軽くするため」が最も多く、そのほか▽患者からGE薬を指定される▽先発品と比べ、品質に大きな差がない▽自施設の処方せんは「後発品への変更可」が標準だから−−などと続く。

その中でも、高血圧症、高脂血症、糖尿病の生活習慣病に限ってみると、「患者の薬剤費負担を軽くするため」を理由に挙げた医師は、それぞれ48.3%、47.7%、45.7%と全体の半数近くを占めていた。

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ノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行 注意喚起

厚生労働省は今冬、ノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行していることから、「ノロウイルスに関するQ&A」(pdfじゃないと見れないので、手前のページにリンクしてあります)を一部改定するなど、関係者や一般の人たちに注意を喚起している。Q&Aには、ウイルスの排出される便や吐物の扱い、食品の加熱や調理器具の洗浄・殺菌など、具体的な予防策が盛り込まれた。

厚労省と国立感染症研究所の感染症週報(第47週)では、感染性胃腸炎の定点当たり報告数が19.8と、1981年に発生動向調査開始して以来、最高値を示した。
都道府県別では、富山が40台、群馬、三重、福井、宮崎が30台、山口、大分、埼玉、愛知、鳥取が20台後半と多い。全国平均を上回っているのは西日本が多いが、中部や関東でも増加している地域が目立っている。

厚労省では予防対策の徹底を呼びかけており、大量にウイルスが排出される患者の便・吐物の適切な処理や、手洗いの励行を求めている。また、抵抗力の弱い子供や高齢者の対応として、加熱が必要な食品は、中心部までしっかり加熱して食べることや、調理器具の使用後の洗浄・殺菌を勧めている。

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群馬大学医学部付属病院 肝移植ミスの検証結果まとまる

群馬大学医学部付属病院(森下靖雄院長)が生体肝移植手術で後遺症が残る医療事故を発表し、検証委員会を発足させてから約5カ月。導き出した結論は「執刀チームの技術不足」だった。
委員会は手術後に結果をチェックする機関がなかったことから、手術成績の不良を認識できなかった点を問題視。同病院は外部委員による常設の検証委員会を発足させ、今後は移植手術の監視を徹底する方針だ。

調査結果によると、同病院で移植手術を受けたレシピエント(患者)51人中18人が退院せずに死亡していた。04年の全国調査によると、レシピエントが術後1年以内に死亡したのは約19%で、同病院は全国的に見ても悪い成績という。
また第1外科が執刀した手術では、発表した50代女性のケース以外にドナーに胆汁漏の後遺症が残った例も1件あった。

同病院では生体肝移植を第1外科と第2外科のそれぞれで行っていた。手術前には倫理委員会を開き、ドナーとレシピエントの適格性を検討するが、手術後については結果を検証する機関はなかった。

記者会見で森下院長は移植手術再開に向けた方針として(1)第1外科と第2外科で行っていた移植手術の一本化(2)手術前に倫理委員会を開くことの徹底(3)常設の検証委員会の発足――を挙げた。これらを整備しなければ再開できないとし、早くとも来年4月以降との見方を示した。

また、再開しても一定の成績が得られるまでは、肝機能などを数値で示すMELDが基準値を超えた場合は手術を行わないとした。
執刀医や関係者の処分については「委員会の目的は手術の検証」とした。

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動脈閉塞症治療薬「プレタール」大塚製薬と中外製薬が販促

大塚製薬中外製薬は12日、大塚の慢性動脈閉塞症改善薬「プレタール」で共同販促の契約を結んだと発表した。来年3月から中外の医薬情報担当者(MR)が腎疾患分野の医師に情報提供する。
腎機能低下や腎不全で透析が必要な患者は動脈閉塞症などを併発するケースが多く、透析患者向けに販売拡大を目指す。

大塚と中外が共同販促するのは初めて。中外は腎疾患を重点領域に掲げており、製品群を充実させる狙いだ。大塚も売り上げ増を見込む。

慢性動脈閉塞症は血管が詰まって足など体の末端に血液が届かなくなり、ただれや痛みといった症状が出る疾患。プレタールは血小板が集まって血栓ができるのを抑える作用と、血管拡張の作用がある抗血小板剤で、血管の詰まりを改善する。

医療用ES細胞、国立成育医療センターが作製申請

人体のさまざまな臓器や組織の細胞に成長する可能性を秘めたヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)の作製を、国立成育医療センター研究所(東京・倉辻忠俊所長)が文部科学省に申請していたことが12日、明らかになった。

ES細胞の作製には、人間の生命の萌芽(ほうが)である受精卵を使うため、同省は、14日の生命倫理・安全部会専門委員会で慎重に審議する。

申請が承認されれば、京都大再生医科学研究所に次ぐ国内2施設目。今回の申請は、医療に応用できる品質のES細胞をつくることが目的だ。

ES細胞は、不妊治療で余った受精卵を培養して作製する。その過程で、培養液などにウシの血清やマウスの細胞を使うのが一般的。京大もこの方式だ。

しかし、この方法だと、動物の細胞に含まれる未知のウイルスやたんぱく質が混入する可能性があるため、実際の医療には利用できない。

このため、同省から承認が得られ次第、培養液などに人間の血清や細胞を利用し、医療応用可能なES細胞の作製を目指すという。

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若年性認知症:初の本格的な実態調査へ

厚生労働省は、65歳未満で発症する若年性認知症について、初の本格的な実態調査を行うことを決めた。今年度中に3県で先行調査を実施、2007年度以降、約10の都道府県に拡大する。

専門医の確定診断に基づき、全国の患者数を推計するほか、医療・介護保険の利用状況を把握し、支援のあり方を探る。

若年性認知症は記憶障害を中心とする病気で、アルツハイマー病や脳血管障害などが原因となる。働き盛りや子育て中に発症するため、本人や家族の経済的、精神的負担が大きいが、高齢者に比べると、受け入れ施設は少なく、公的な支援は十分に整っていない。

調査は、厚生労働科学研究の「若年性認知症の実態と対応の基盤整備に関する研究」(主任研究者=朝田隆・筑波大大学院教授)で、今年度は、群馬、茨城、愛媛の3県で実施する。
患者が受診する医療機関や、デイサービスセンター、民生委員などを通じて、対象となる疑いのある患者を把握。若年性認知症にあたるかや、詳しい病名を専門医が確定診断する。さらに、本人や家族から、生活や介護の様子や悩みなどを聞き取る。

若年性認知症については、旧厚生省の研究班が1996年度にアンケート調査を実施、全国の患者数を2万7000〜3万5000人と推計している。