インターネットに接続されたパソコンの余剰能力を集結し、白血病やがんの治療薬研究のためにデータ解析を行うプロジェクト“Grid.org”は25日、米国中部標準時の27日正午(日本時間では28日午前3時)に活動終了することを公式フォーラムで発表した。すでにクライアントソフト「UD Agent」はダウンロードできなくなっており、27日にはフォーラムも閉鎖するという。
「UD Agent」は、大規模なデータ処理を、ネットワークに接続されたパソコン同士で少しずつ分担して行う“分散コンピューティング”の老舗。2000年の活動開始以降、日本からも多くのユーザーが参加していた。
発表によると終了の理由は、分散コンピューティングの有益性と実現可能性を実証するという使命を果たしたためとのこと。しかし同時に、実施予定だった2つの解析プロジェクトが、諸事情により実現できなかったことも明かしている。
27日以降、「UD Agent」は解析を行わなくなるため、ソフトをアンインストールするよう勧められている。また、各ユーザーが自分の解析実績などを確認するために、活動終了後も1週間はサーバーを稼働し続けるという。(impress Watch)
メモ
知る人ぞ知る「UD Agent」ですが、この世界的なプロジェクトにおける解析数貢献度は日本の2ちゃんねらー有志による"Team 2ch"が常時トップでした。
何かと影の部分ばかりが注目されがちな同掲示板ですが、中越地震のカイロプロジェクト(読んで字のごとく、寄付を募って、厳寒の新潟にほかほかカイロを大量に届ける)など、光の部分にももう少しスポットライトを当ててもいいんじゃないかと思います。