外径1.4mmの世界最細ステントを開発:患者への負担が低下

心臓の血管(冠動脈)が狭まる狭心症などの治療に用いる細い管(カテーテル)で、外径1.4ミリという世界で最も細いものを国立循環器病センターの竹下聡・心臓血管内科医長やテルモなどが開発した。
従来のものより断面積が半分以下のため、より細い血管まで治療できる。挿入する皮膚部分からの出血の危険性が低くなる利点もある。

カテーテルについて

冠動脈が狭まったり詰まったりすると、そこから先に血液がうまく流れず、狭心症や心筋梗塞の胸痛発作が起きる。この治療に、カテーテルを冠動脈に通してその部分を広げ、ステントという、金属でできた筒状器具を血管の内側に挿入する方法が広く行われている。

通常、治療に使われているのは外径2.1〜2.7ミリ程度。新たに開発したカテーテルの断面積はこの半分以下のため、冠動脈の曲がった部分や細い部分まで届き、従来より治療ができる範囲が広くなる。さらに、内径2.5ミリほどの手首の動脈からのカテーテル挿入にも適している。

カテーテルは従来、足の付け根にある太い動脈から入れることが多かった。だが治療後に6時間程度は安静にしなければならず、その後も再出血することが多かった。
一方、動脈の細い手首部分から入れれば出血の危険性が低く、安静時間も半減できる。(asahi.com)

狭心症とは?
冠動脈の内腔が動脈硬化によって狭くなる「狭窄」がすすみ、運ばれる血液量が少なくなり、心臓を構成する心筋が一時的に酸素不足になって胸痛が生じます。
労作性狭心症と安静狭心症があり、症状が頻繁に起こったり、症状の持続時間が長くなるなど、悪化した状態を不安定狭心症といいます。

狭心症と症状は、胸部の広い範囲に鈍痛、圧迫感、胸を締め付けられるような痛みが生じます。痛みが、喉や顎、左上腕、背部にもみられ、またみぞおちあたりにも起こり、胃・十二指腸、胆嚢、すい臓の病気と間違われることもあります。

治療には、冠動脈の内腔を広げる薬剤や脈拍を抑える薬剤などを服用します。
また、冠動脈の狭窄部を広げるバルーン療法やステント植え込み術、バイパスなどの外科的治療を行います。

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メタボリック・シンドロームは脳にも悪影響

メタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)の人はそうでない人に比べ、脳の老化などが原因とされる「白質病変」が見つかる割合が高いことを、高知大の清水恵司教授(脳神経外科学)らの研究チームが脳ドック検診のデータ解析で明らかにし、米国の神経学会誌に発表した。
白質病変が進行すると、認知機能の低下や脳卒中が起きやすいという研究報告もあり、チームは「メタボの人は脳ドックで早期に発見したほうがよい」としている。

内臓脂肪症候群

脳は、表面の灰白質と内側の白質に分かれる。画像診断で見つかる白質病変は、組織のすき間が広がって水分がたまり、血管が減った状態。血液の循環に障害があると見られている。

研究チームは、2005年4月からの1年間に高知市の医療機関で脳ドックを受診した28〜78歳の1030人のデータを解析した。

メタボでない829人で白質病変が見つかったのは約24%だが、メタボの201人では約50%にのぼった。メタボの診断基準となる危険因子ごとに見ると、血液中の脂質の異常、高血糖、血圧が高い――の三つはいずれも白質病変の発見率と統計的に関連があり、腹囲は関連が見られなかった。

朴啓彰・准教授は「微細な血液循環が低下しているのかも知れない。白質病変の脳組織は死滅していないので、メタボを治すと病変が改善するのか、明らかにしたい」と話している。(YOMIURI ONLINE)

メタボリック・シンドロームとは?
生活習慣病のなかの、内臓脂肪蓄積型肥満、脂質代謝異常、高血圧、糖代謝異常の4つは、とくに「メタボリックシンドローム」と呼ばれ、これらの要素が複数合併すると、それぞれが軽症でも動脈硬化が加速され、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まってきます。

メタボリックシンドロームの診断基準は、ウエスト周囲径が男性85cm以上/女性90cm以上で、かつ下記のA・B・Cのうちの2項目を満たすときです。

  • A.脂質異常…中性脂肪150mg/dl以上あるいはHDLコレステロール40mg/dl未満
  • B.血圧異常…最高血圧130mmHg以上あるいは最低血圧85mmHg以上
  • C.糖代謝異常…空腹時血糖110mg/dl以上

メタボリックシンドロームを改善するためには、高エネルギー、高脂肪の食事を控え、運動に努めて、へそ周りのウエスト周囲径、つまり内臓脂肪を減らすことが大切です。

関連記事:メタボリック症候群で心筋梗塞などのリスクが2.5倍に

抗がん剤「アバスチン」が中皮腫の治療に有効

アスベスト吸引などで起こるとされる悪性胸膜中皮腫の治療に、大腸がん治療薬として今年承認された「アバスチン」(一般名ベバシズマブ)が有効とみられることを、矢野聖二・金沢大学がん研究所教授(腫瘍内科)らのチームが、動物実験で突き止めた。10月に横浜市で開かれる日本癌学会で発表する。

アバスチン

アバスチンは、がんに栄養を供給する腫瘍血管の形成に欠かせない、血管内皮増殖因子(VEGF)の働きを阻害し、がんを「兵糧攻め」にする働きがある。

中皮腫はがんの一種で、治療薬として「アリムタ」(一般名ペメトレキセド)が今年承認されたが、効果は限定的とされ、新たな治療法が模索されている。

肺に胸水がたまるタイプの中皮腫の細胞を移植したマウスにアバスチンを投与する実験では、中皮腫の増殖や胸水を抑える効果がみられた。薬を与えないマウスが移植後35日で死んだのに対し、アリムタでは45日、アバスチンでは55日まで延命。両薬剤を併用した場合は65日まで延命できた。(Shikoku.news)

胸膜中皮腫について
胸膜に起こるがんで、アスベスト(石綿)を扱う仕事に長年従事した人に発病しやすいといわれていましたが、石綿関連工場の周辺に住んでいた人にも発症したことがわかり、社会問題になりました。昨年、クボタをはじめ数社が、被害者に「見舞金」を支払ったのは記憶に新しいところです。

胸膜中皮腫の症状には、息切れや胸痛、疲労感などがみられますが、診断をつけるのは難しく、胸部エックス線検査で胸水と胸膜肥厚がある場合にこの病気を疑います。

正確に診断がつけば、手術で腫瘍と周辺組織を切除します。併せて抗がん剤や放射線療法を行うことがあります。ただ、高齢になってから発症するケースがほとんどで、また、発見されたときはかなり進行していることが多いため、手術が困難なうえ、抗がん剤や放射線治療も、効果はあまり期待できません。

関連記事:抗がん剤「アバスチン」(ベバシズマブ)を販売承認へ

骨形成を抑制する脳内物質を発見:骨粗鬆症の治療薬に応用も

骨の形成を抑えるように働く脳内物質を、東京医科歯科大の竹田秀・特任准教授(骨代謝学)らの研究チームが初めて見つけた。骨粗しょう症の画期的治療薬開発につながる成果として注目を集めそうだ。 16日の米医学誌ネイチャーメディシン電子版に発表される。

骨粗鬆症について

東京医科歯科大や久留米大などの研究チームが確認したのは、アミノ酸の集まりであるペプチドの一種、ニューロメジンU(NMU)。脳の視床下部で分泌し、食欲を抑える働きをしていることがこれまで知られていた。

研究チームは他の働きにも着目。NMUの分泌しないマウスを作り腰などの骨密度や骨のもとになる骨芽細胞の数を測定した。その結果、正常なマウスより平均で約25%と約30%、それぞれ多いことがわかった。

こうした結果から、研究チームは、NMUの働きを抑える薬剤が開発できれば、骨の形成が促進され、骨粗しょう症治療に効果があるとしている。(YOMIURI ONLINE)

骨粗鬆症とは?
骨からカルシウムが溶けて骨の質量が低下して弱くなり、骨折や腰痛を起こすものです。骨にはまるで軽石のようなたくさんの穴が開いてしまいます。
とくに背骨が弱くなるので、背中の痛みや腰痛があり、咳やくしゃみなどちょっとしたことで、背骨や大腿骨が骨折してしまいます。

女性ホルモンの分泌現象がおきると骨を作る作用が低下してしまいますので、閉経後の60歳以上の女性に多く発症します。また男女とも老化によってビタミンD代謝機能障害がおきると、腸からのカルシウム吸収が不足して骨の形成ができなくなります。
いずれも、若いときの偏食や運動不足あるいは卵巣や胃腸の手術などが遠因となっています。

急性なら安静にして消炎鎮痛剤や筋弛緩剤を使用します。慢性になれば理学療法をします。治療に決定的な薬剤はまだありません。補助的にカルシウム剤やビタミンD剤を服用します。

関連記事:閉経後の女性が骨粗鬆症になりやすいメカニズムを解明

予防医療で医療費増大の抑制目指す:厚生労働白書

舛添要一厚労相は14日、2007年版厚生労働白書を提出した。今年の表題は「医療構造改革の目指すもの」。高齢化の進展で30年には75歳以上の後期高齢者が現在の約2倍の2266万人となり、医療費の大幅な増大も避けられないと分析。病気の予防などで持続可能な医療制度構築が必要と訴えている。

増大する医療費

白書は、長期入院を減らすことや病気を予防することなどで、国民の「生活の質」を確保しつつ医療費を抑制するという中長期的な視点が必要と強調。
地域ごとに専門病院や診療所などの各医療機関が適切な役割分担をし、入院患者の回復とともに在宅での治療に移すことで、平均で約35日と先進国で最も長い入院日数を減らせるとしている。

生活習慣病対策の重要性も指摘。高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、死亡原因の6割、医療費の3割を占めており、医療費の抑制のためには、健康診断の定期的な受診や日ごろの健康づくりが重要だとしている。(NIKKEI NET)

生活習慣病について
生活習慣病は、日常の生活習慣が発症に及ぼす影響が大きい病気の総称です。
具体的には、2型糖尿病、肥満症、高血圧、高脂血症、高尿酸血症、虚血性心疾患(狭心症など)、脳血管障害(脳卒中)、大腸がんなどが含まれ、影響を及ぼすとされる生活習慣因子として、食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどが上げられます。

生活習慣病は、不健康な生活習慣を続けるうちに、ゆっくりと進行していくのが特徴です。そのため、多くは中年以降に発症します。たとえば、塩分の多い食事を続けていると高血圧になり、脳卒中や狭心症、心筋梗塞のリスクを高めます。

また、過量の飲酒を続けていると高尿酸血症になりがちで、痛風、さらに腎機能障害へと進行していく可能性があります。

生活習慣病の特徴は、病状が相当悪化するまで自覚症状が現れないことです。
自覚症状が出たときには、完治させるのは困難という場合もあります。そのため、定期的に健康診断を受け、健康状態を把握しておくことが肝心です。

関連記事:後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及率を2倍へ:医療費削減案

禁煙法施行のアイルランドで心臓発作が減少

室内の公共スペースでの喫煙を全面的に禁止する法律が施行されているアイルランドと英北部スコットランド地方で、心臓発作の発生率が大幅に減少したとの調査結果が相次いで発表された。
当局者らは「禁煙法の成果」だと主張、各地に同様の法律制定を促すことにつながるとしている。

心臓発作は、高血圧などのほか、喫煙も主な原因とされる。

アイルランドでは2004年、自宅を除くほとんどの室内での喫煙を禁じる法律を施行。全国一律の禁煙法は当時、世界でもまれだった。

英メディアなどによると、施行後の1年間、アイルランド南西部の公立病院に心臓発作で入院した患者数が、前年比で11%減少した。調査した同国のコーク大病院の医師は「世界各地の保健当局者に禁煙法に目を向けさせるデータ」としている。(shikoku.news)

受動喫煙にも気をつけましょう!
タバコを吸わない人が、自分の意志とは関係なくタバコの煙を吸わされることを「受動喫煙」といいます。タバコの煙は、本人が吸っている煙(主流煙)と火のついた部分から立ち上がる(副流煙)があります。有害物質は主流煙より副流煙の方が高い濃度で含まれています。

近年の研究では、主流煙を1とすると副流煙にはタールが3.4倍、ニコチンが2.8倍、一酸化炭素が4.7倍、二酸化炭素1.3倍、アンモニアが46.0倍(!) 、窒素酸化物が3.6倍の量がそれぞれ含まれていることがわかってきました。
副流煙は、上記に示すとおり主流煙よりはるかに有害です。
タバコを吸っていないからといって安心ではありません。受動喫煙によって、タバコを吸わない人も健康被害を受けています。

関連記事:喫煙で認知症の発症リスクが増大:オランダ研究チーム

大気汚染と呼吸器疾患の関係解明へ大規模調査:環境省

環境省は、車の排ガスとぜんそくなど呼吸器疾患との関係を解明するため、関東、中京、関西の3大都市圏の幹線道路沿いに住む40歳以上75歳未満の二十数万人を対象に、大規模な健康調査を行うことを決めた。

ぜんそく症状と大気汚染について

今年12月に対象の住民に質問票を郵送して健康状態を調べ、来年度からは肺機能などの検査も行う。10年度に結論を出す予定。結論次第では、被害補償を求める新たな訴訟や公害健康被害補償法の公害認定再開を求める議論につながる可能性もある。

調査対象の道路は▽千葉市の国道14、16号▽東京都世田谷区の国道246号、環状7、8号▽川崎市の東名高速▽名古屋市の国道23号▽大阪市や神戸市など5市の国道43号。各住民がさらされている排ガスの量を推計し、ぜんそく症状の有無と照合する。(毎日新聞)

慢性気管支炎など慢性閉塞性肺疾患(COPD)と排ガスの関係を知るため、肺機能検査も行う。(asahi.com)

慢性気管支炎について
健康な気管支の粘膜には細かな線毛があり、粘膜から分泌される液とともに気管支に入ってくるほこりや病原菌などの異物を喉のほうへ送って排除する運動をします。
この働きがいろいろな原因で妨げられ、気管支に分泌物がたまることで痰が増えてしまいます。

原因は身体内部によるもの(体力の衰え、老化、遺伝的体質など)と外部によるもの(たばこや大気汚染など)に分かれます。

慢性気管支炎の主な症状は咳と痰で、息切れや喘鳴はあまりありません。
はじめのうちは急に冷たい空気を吸った時に出ますが、病気が進むと1年中咳や痰が出るようになり、特に朝起きたときや午前中に咳や痰が多くなります。

関連記事:微粒子「PM2.5」と呼吸器疾患の関連性:環境省調査

アルツハイマー病が進行するメカニズムを解明:熊大研究グループ

熊本大薬学部付属創薬研究センターの水島徹教授らの研究グループは、アルツハイマー病の原因となるたんぱく質「ベータアミロイド」の生成を促進させる物質を突き止めたと発表した。
アルツハイマー病は脳挫傷や脳卒中などで症状が進行することが知られており、水島教授は「脳内の炎症が病気を進行させる仕組みが分かった。今後の新薬開発に役立てたい」としている。

アルツハイマー病の国内患者は200万人

研究は2005年7月から、小野薬品工業と共同で実施。今回の成果は今月3日、米国生化学会誌の電子版に掲載された。

水島教授によると、ベータアミロイドの生成を促進するのは、「プロスタグランジンE2」と呼ばれる生理活性物質。炎症の発生を細胞に伝える働きをすることで知られているが、新たに神経細胞の表面にある「受容体」と呼ばれるたんぱく質と結合し活性化することで、脳にベータアミロイドを蓄積させることがわかった。

受容体はEP1〜EP4の四つがあり、マウスを使った実験でEP2とEP4がベータアミロイドの生成を促進することが判明。一方、受容体の働きを止める薬を使うと、ベータアミロイドの生成が抑制されることが確認されたという。

アルツハイマー病の国内患者は約200万人。炎症などが原因で引き起こされる場合が多いと見られている。アルツハイマー病に詳しい北海道大大学院薬学研究院の鈴木利治教授(51)は「進行のメカニズム解明は大きな成果。治療薬開発へ新たな道が開かれることを期待したい」と話している。(YOMIURI ONLINE)

アルツハイマー病について
脳の神経細胞が急激に破壊される認知症です。ついさっきのことを忘れるなどの記憶障害から始まり、症状は緩やかに進行します。初期には運動麻痺などの神経症状を伴わないのが特徴ですが、妄想などの症状は、比較的早く現れます。運動機能が保たれている分、徘徊などの行動が問題となります。

脳の神経細胞の病的な破壊が進み、神経が萎縮していくことが原因です。
アルツハイマー病になると、アミロイドベータという異常たんぱく質がたまることが突き止められてから、これを標的とする治療法の開発が進んでいます。

現在、この病気を完治させる薬はありませんが、アリセプトという薬が、初期から中期のアルツハイマー病の記憶障害や学習障害を改善し、病気の進行を緩やかにする効果が確認されています。

関連記事:糖尿病患者、予備軍はアルツハイマー病のリスクが4.6倍

乳酸菌「ラクトバチルス・アシドフィルス L-92株」でアトピー改善

カルピス健康・機能性食品開発研究所は、同社保有の乳酸菌「ラクトバチルス・アシドフィルス L-92株」(以下、L.アシドフィルスL-92株)を用いた食品を継続摂取することで、アトピー性皮膚炎の症状が緩和されることを二重盲検試験(ヒト試験)で確認した。

アトピー性皮膚炎について

文部科学省実施の児童生徒対象の「アレルギー疾患に関する調査研究」(小中高生:有効回答1277万3554人)によると、アレルギー性鼻炎9.2%(約117.5万人)、喘息5.7%(約72.8万人)、アトピー性皮膚炎5.5%(約70.3万人)の患者数がいることがわかった。

アレルギーのなかでもアトピー性皮膚炎は、子どもの発症が多く、年齢を経るにつれて治る傾向にあるようだが、成人になっても続く人や再び発症する人もいるとのこと。
アトピー性皮膚炎は、皮膚に痒みが起きるアレルギーで、皮膚生理機能の異常やハウスダスト・食物成分による過剰反応などが要因のひとつといわれている。
長期間の特別な対処法が必要で、短期間ではなかなか改善されないアレルギーとして知られている。

同社では、保有乳酸菌の一つである「L.アシドフィルスL-92株」が花粉症・通年性アレルギー性鼻炎の症状緩和の働きがあることを確認。昨年、同じI型アレルギーであるアトピー性皮膚炎においても同様の働きがあるかどうかの試験を実施し、有効性が示唆されたため、プラセボ対照二重盲検試験を実施し、治療の補助に役立つかどうかを調べていた。(マイライフ手帳@ニュース)

アトピー性皮膚炎について
花粉やほこり、ダニ、特定の成分などに過敏に反応し、湿疹にも見える皮膚炎が起こる病気です。アトピー体質という特異的な体質の人に起きるもので、遺伝性が強いといわれています。特に成人になってから発症するケースが増加する傾向にあります。

最近の住環境は、ダニが繁殖しやすく、それらがアレルギー症状の原因物質(アレルゲン)となっていると考えられています。

年代によって症状の現れ方は異なりますが、思春期以降は、首のまわりが黒ずみ、皮膚が苔癬化(厚ぼったく、きめが荒い状態)して、強いかゆみを訴えます。

顔面に紅班が生じるケースもあり、角質が剥がれ落ちてしまうこともあります。
季節によって症状の重さは変化します。通常は夏季に軽減し、冬季は乾燥して悪化します。

関連記事:アトピー性皮膚炎の新治療薬「NF−κBデコイオリゴ軟こう」

勃起不全(ED)治療薬「シアリス錠」が発売

服用後36時間、効果が持続する男性の勃起不全(ED)治療薬「シアリス錠」(一般名タダラフィル)が12日から、日本でも発売される。5r錠、10r錠、20r錠の3タイプがある。公的医療保険の適用外のため公定価格(薬価)がなく、処方する医師が自由に価格を決められる。
国内で登場する3番手のED治療薬だが、効果持続時間の長さから海外ではパイオニアの「バイアグラ」に迫る人気商品になっている。

シアリスについて

シアリスは、米イーライリリー社が開発。海外では03年に発売され、既に世界100カ国以上、1000万人以上のED患者に使われているという。国内では日本イーライリリー(神戸市)が、厚労省に承認申請し、今年7月に承認された。

陰茎(男性器)は、性的刺激による興奮で平滑筋が緩み海綿体内に血流が流入することで勃起する。この勃起を妨げるのがPDE5という酵素だが、シアリスはPDE5の働きを阻害して勃起を維持させる。国内で先行販売されている「バイアグラ」や「レビドラ」も同様の作用機序を持ちPDE5阻害剤と呼ばれている。

ただシアリスは、効果持続時間の長さのほか、性的刺激があった時のみに勃起機能の改善効果を示し、食事摂取の有無にかかわらず服用できる。副作用として頭痛や消化不良、ほてりなどが報告されている。(くまにち)

ED(勃起不全)について
ED(勃起不全)とは陰茎が十分に勃起しないため、性行為が満足に行なえない状態です。
身体的な原因としては、先天性・後天性の陰茎の形体異常、男性ホルモンの不足による発育異常、脳・脊髄の病気による勃起不全などがあります。糖尿病が十分に治療されずに数年以上経過したり、重症になるとEDになることがしばしばあります。

しかしながら、EDを訴える人の多くは、身体の病気は見つからず、いわゆる心因性であることが多いようです。特に新婚の場合は、精神的な原因によって不能になることが多く、過労、心配、早漏による自信喪失なども原因となります。

脳神経の送受信回路の一端を解明:統合失調症の治療へ期待

脳で細長い樹木のような神経細胞同士が接合するシナプスでは、情報を送る軸索側の表面にある2種類のたんぱく質に応じて、情報を受ける樹状突起側の2種類のたんぱく質の分布が決まり、1対1の対応関係で結合することが分かった。
理化学研究所脳科学総合研究センターの西村幸子研究員らがマウスの実験で突き止め、8日までに米科学アカデミー紀要電子版に発表した。

この軸索の先端部にあるたんぱく質「ネトリンG1」と、根元部にある「ネトリンG2」は、統合失調症に関連する可能性があることが患者の調査で分かっている。シナプスの複雑な送受信回路の一端が明らかになり、発症メカニズムの解明が進むと期待される。(時事通信社)

統合失調症について
統合失調症は、精神疾患の中でも最も慢性・消耗性の疾患で、世界人口の約1%が罹患していると言われています。統合失調症では、明晰な思考、感情のコントロール、決断、他者との繋がり、といった患者の社会的能力が阻害されます。

成人期初期に発病(発現)することが多く、幻覚や妄想といった陽性症状と社会的引きこもりや感情鈍磨といった陰性症状が特徴的です。 日本では、70万人以上の人が統合失調症を罹っていますが、服用している薬剤を頻繁に変更する患者が少なくありません。
薬剤を変更する主な理由として、治療の効果が不十分なことや、体重増加や錐体外路系症状などの抗精神病薬による副作用が現れることが挙げられます。

統合失調症の患者は病識がない場合が多く、薬を処方どおりに服用しないことがありますので、病識がもてるまでの間は家族など周囲の人が薬を管理することが必要となります。
病気ではないと思っている人に薬を服用してもらうことは簡単ではありませんが、服用は治療の基本です。

家族をはじめ、担当医を含めた医療関係者(看護師、薬剤師、精神科ソーシャルワーカー、臨床心理士)などが、連携しながら本人を援助していくことが大切です。

熱中症による救急搬送:猛暑の影響で例年の3倍

記録的猛暑となった今年8月、熱中症で病院に運ばれた人が例年の3倍近くにのぼったことが7日、総務省消防庁のまとめでわかった。埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市が国内最高気温の40.9度となった8月16日には、救急搬送の1割近くが熱中症によるものだった。

日射病や熱射病に注意

総務省消防庁が、全国の政令指定都市、熊谷、多治見両市の消防機関と東京消防庁を対象に初めてまとめた。

この計20消防機関で8月に救急搬送されたのは約14万8000人。
うち熱中症による搬送は約4000人(2.7%)で、04〜06年の8月平均約1500人(0.8%)を大幅に上回った。8月16日は全体で5570人が救急搬送されたが、うち熱中症が493人(8.9%)にのぼった。(asahi.com)

熱中症について
熱中症は高温下での運動や労働のため、発汗や循環系に異常をきたして起こる日射病や熱射病などの総称です。日射病も熱射病も症状はほぼ同じで、顔が真っ赤になる、体温が高い、皮膚が乾いている、意識が朦朧としているなどです。頭痛やめまい、吐き気を訴えることもあります。

どちらも体温を下げるための処置を最優先に行ない、意識状態が悪いときや痙攣を起こしている場合は、すぐに救急車で病院へ運びます。

熱中症の応急手当て
風通しのよい涼しい日陰に運び、足を少し高くして寝かせます。衣服はゆるめるか、できれば脱がせます。次に、冷水に浸したタオルを体に当てながら、うちわなどで風を送ります。室内であれば、クーラーや扇風機を使用します。
体温が下がり、意識がはっきりしたら、スポーツドリンクか、冷たい水に少量の食塩を混ぜたものを少しずつ飲ませます。

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閉経後の女性が骨粗鬆症になりやすいメカニズムを解明

閉経後の女性が骨粗鬆症になりやすい詳しいメカニズムを東京大の加藤茂明教授(分子生物学)のチームが突き止め、7日付の米専門誌セル(ちなみに表紙は「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦先生です!ゴゴゴゴ…)に発表する。閉経で女性ホルモンが減ると、「骨の壊し屋」の細胞が増えてしまうためだという。新たな治療薬の開発に役立つと期待される。

骨粗鬆症について

体内では新しい骨ができる一方、古い骨が壊れている。この新陳代謝のバランスが崩れ、壊れるほうが増えたのが骨粗鬆症だ。国内では1000万人を超えるという。

女性ホルモンのエストロゲンが減ると骨粗鬆症になりやすいことは知られている。ただ、骨の新陳代謝のバランスが崩れる仕組みは不明だった。

骨をつくる骨芽細胞を多くの研究者が調べている中、加藤教授は骨を壊す「破骨細胞」に注目。マウスの破骨細胞でエストロゲンが働かないようにすると、骨がすかすかになった。逆に、エストロゲンを働かせると破骨細胞の数が減った。
加藤教授は「閉経してエストロゲンが減ると破骨細胞が増えすぎ、骨が減ってしまうのだろう」とみている。

野田政樹・東京医科歯科大難治疾患研究所長は「破骨細胞に対するエストロゲンの作用を示した画期的な成果だ。新たな治療薬への道を開くと期待される」と話す。(asahi.com)

骨粗鬆症とは?
骨からカルシウムが溶け出し、骨密度(骨量)が低下して骨がもろくなるもので、X線検査をすると、骨が軽石のようになっています。60歳以上の女性によく発生しますが、これは閉経によって女性ホルモンの分泌が減少して骨の形成が低下するのと、骨の吸収が亢進するためです。

また、男女とも老化するとビタミンDの代謝機能が衰えてカルシウムの吸収が悪くなり、骨を作る作用が低下します。そのほか、若い頃からの偏食や食事からのカルシウム不足、運動不足による筋力の低下も骨折の誘因となります。

関節リウマチや内科的な病気の治療のために、副腎皮質ステロイド約を長期間服用している場合も、骨粗鬆症の発症を促します。

関連記事:骨粗鬆症に降圧薬有効 阪大チーム「高血圧と同じ原因」

非配偶者間の体外受精:日本産科婦人科学会が見送り要請へ

友人や姉妹から提供された卵子を使う非配偶者間の体外受精を不妊クリニックの団体が計画している問題で、日本産科婦人科学会の倫理委員会は、政府の要請を受けて生殖補助医療のルールづくりを検討している日本学術会議が来年1月に結論を出すまで、実施を見送るよう要請する方針を決めた。

体外受精

計画しているのは、全国21の不妊クリニックでつくる「日本生殖補助医療標準化機関(JISART)」。第三者からの卵子提供以外に妊娠の可能性のない夫婦2組に対し、友人や姉妹から提供された卵子と、夫の精子とを体外受精させて、妻の子宮に戻す。

同学会は、会告(指針)で体外受精を「夫婦間に限る」としているが、JISARTが今年6月、計画を認めるよう申請してきた。

第三者から卵子の提供を受けた体外受精はすでに、長野県の根津八紘医師が今年7月、111組に行ったと明らかにしたが、事前に同学会に申請してきたのは、JISARTが初めて。(YOMIURI ONLINE)

体外受精とは?
卵巣から取り出した卵子と、精子を体外で受精させる生殖医療の手法。卵管の機能上の問題や精子の運動性の問題がある時などに用いられます。
微細な管で卵子に精子を注入する顕微授精は体外受精の一種です。国内で体外受精によって生まれた子供は10万人を超え、生殖医療の現場では一般的な技術になっています。
記事内にもあるように、日本産科婦人科学会は『体外受精は夫婦間に限る』という指針を発表しています。

関連記事:体外受精で子宮に戻す受精卵を2個以下へ:日本産科婦人科学会

C型肝炎のインターフェロン治療を全額助成へ

与党の肝炎対策プロジェクトチーム(川崎二郎座長)は、C型肝炎に有効なインターフェロン治療について、患者が負担している治療費を国が全額助成するべきだとの方針で一致した。必要経費を来年度予算に盛り込むよう政府に働き掛ける。

C型肝炎のインターフェロン治療費助成は東京都が今年10月からの実施を決めており、川崎座長は「(肝炎ウイルス除去の)治療効果が明確になっている」と説明。
B型肝炎や肝がんの患者に対する治療費助成についても「今後検討していく」と述べた。

インターフェロンは他の薬と併用すれば肝炎ウイルスを除去する効果があり、1年間継続投与すればB型肝炎の約4割、C型肝炎の約6割が完治するとされている。(Shikoku news)

C型肝炎について
C型肝炎は、感染した人の約3/4がキャリア(肝炎を発症しないでウイルスが持続的に存在している状態)になり、そのまた3/4の人がウイルスを退治しきれずにC型慢性肝炎になります。
慢性肝炎では症状がみられないことが多く、肝炎が悪化したときに、だるさ、食欲不振、軽い黄疸などがみられ、その状態を繰り返します。
慢性肝炎の中の約半数が肝硬変へと進み、その一部に肝臓がんが発生します。

C型肝炎ウイルスの感染の有無は、スクリーニング検査としてHCV抗体を調べます。
C型肝炎ウイルスに感染していることが確定したら、次に病気がどのレベルまで達しているかを調べることが大切です。
各種血液検査、腹部超音波検査、CT検査が有用ですが、さらに肝臓そのものを見る腹腔鏡検査や肝臓の組織を見る肝生検で、より正確な肝臓の状態を把握することができます。

喫煙で認知症の発症リスクが増大:オランダ研究チーム

喫煙する人は、たばこをやめた人や喫煙経験のない人と比べてアルツハイマー病などの認知症を発症しやすいことが、オランダの研究チームの調査で分かった。

認知症と喫煙の関係について

オランダのロッテルダムにあるエラスムス・メディカル・センターのモニーク・ブレテラー博士が率いる研究チームは、55歳以上の約7000人を対象に、1人当たり平均で7年間に及ぶ調査を行った。

この調査では期間中に706人が認知症を発症。対象者のうち喫煙者は、たばこを吸わない人と比べて認知症になる確率が50%高いことが分かった。

認知症の危険因子としては、「APOE4」または「アポリポタンパク質E4」と呼ばれる遺伝子が知られている。この遺伝子を持つ人に対しては喫煙がアルツハイマー病を発症する危険性に影響を与えることはないが、この遺伝子を持っていない人の場合、喫煙により同病気を発症する危険性が70%高くなるという。(REUTERS)

認知症について
人間が本来持っている識別、分析、判断、記憶などの能力が低下し、さまざまな障害を招く病気が認知症です。認知症の主な原因には脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症があります。

アルツハイマー型認知症は大脳全体の萎縮によって起こる病気で、40〜60歳に多発します。一方、脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血など脳の血管障害や外傷などが原因となって起こります。

アルツハイマー型の症状は、記憶障害、徘徊、不眠、手足のふるえなどですが、脳血管性では夜間に幻覚や興奮をともない、泣き笑いなどの感情障害が多くみられます。
一般的に脳血管性のほうがアルツハイマー型より軽いのですが、運動障害は重症です。

メモ
大学時代、心理学を教えていたヘビースモーカーの教授が「タバコを吸う人は認知症にならない。なぜなら、それより先に肺がんにかかって亡くなるからだ。」と力説していましたが、どうやら思いっきり逆のようです・・・

関連記事:糖尿病患者、予備軍はアルツハイマー病のリスクが4.6倍

前立腺がんの予防に赤ワインのリスベラトロールが有効か

アラバマ大学バーミンガム校の研究チームは、赤ワインに含まれるリスベラトロールと呼ばれる物質を雄のマウスに投与した結果、前立腺がんの大半の種類で発症率が87%減少したとの研究結果を発表した。

前立腺がんについて

リスベラトロールを投与していて前立腺がんを発症するマウスもいるが、その場合も大きな腫瘍ができにくくなる。また、腫瘍の成長が停止する、もしくは遅くなる可能性が、リスベラトロールを投与しなかったマウスに比べて48%以上高いという。

赤ワインに心臓病予防の効果があることは知られているが、今回の研究により、赤ワインからリスベラトロールを摂取すると強力な化学的予防作用が得られることが新たに判明したと、研究チームは説明する。

研究チームは現在、人間が抗ガン作用を得るにはどれぐらいの量のリスベラトロールが必要か、特定に努めているが、マウス実験の際のワインの量を人間に換算するとボトル1本となり、摂取量がネックになりそうだ。

医療関係者の見解では、男性で赤ワインを1日に平均2杯、女性の場合1杯までとしている。ただし、ブドウやラズベリー、ブルーベリー、ピーナッツを食べることでも、レスベラトロールを摂取できる。

関連記事:前立腺がんのPSA検査:厚労省と学会が異なる見解

アメリカで子供の躁うつ病が急増:10年間で40倍に

躁うつ病だと診断される米国の子供の数が1994年から2003年までの10年間に40倍の80万人に急増したことが、アーカイブス・オブ・ジェネラル・サイカイアトリーに掲載された全米保健統計センターの研究報告で分かった。

双極性気分障害

19歳以下の子供で躁うつ病と診断された割合は、10年前の10万人当たり25人から、2003年までには同1003人(約1%)に増えた。コロンビア大学のマーク・オルフソン(精神科医)氏によると、この障害を持つ子供10人中9人は少なくとも1種類の薬を服用。2種類または3種類の投薬を受けているのは全体の3分の2に上る。

医師らは患者急増について、過去の診断が少な過ぎたためか、または、現在の診断が多過ぎるためなのかは不明だと述べている。そううつ病は主に成人の精神障害とされていた。
成人の場合、深刻なうつ状態が数週間から数カ月続いた後、そう状態になって睡眠が減り、エネルギーがあふれ過ぎて口数が増え、危険な行動に及びかねない症状を示す。(bloomberg)

躁うつ病について
気分が落ち込む抑うつ状態と、異常に高揚する躁状態が交互に現れます。正式名称は「双極性気分障害」といい、10歳代後半から30歳前後に多く発症します。
うつ状態と躁状態がほぼ同じ間隔で繰り返すもの、うつ状態が長く躁状態が短いもの、その逆のパターンと、個々のケースによって異なります。

神経伝達物質であるノルアドレナリンやセロトニンの量の異常が指摘されてますが、はっきりとした原因はわかっていません。
躁状態の症状としては、寝食を惜しんで活動するため、体重減少がみられます。また、怒りっぽくなる、高価な買い物を次々にするなどの問題行動が多くなります。

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白血病患者の卵巣を冷凍保存:将来の妊娠に備える

不妊治療専門の加藤レディスクリニック(東京)が、都内に住む白血病の女性の卵巣の一部を、放射線治療などで傷つく前に採取して凍結保存したことがわかった。
将来、体に戻して妊娠に備えるためで、卵巣の凍結保存は、国内では初の試みという。

卵巣の冷凍保存について

同クリニックによると、女性は未婚で27歳。今年1月、卵子などの凍結保存法として広く普及しているガラス化法(零下196度の液体窒素で凍結保存する際、卵子などを壊さず一気に凍結する)を採用し、卵巣組織の一部を凍結保存した。女性はその後、他の病院で放射線治療などを伴う骨髄移植を受けた。

白血病など、がんの治療のために大量の放射線や抗がん剤を使うと、卵巣が機能を損なうことがある。卵巣を事前に取り出して保存すれば、将来、移植して排卵機能を回復し、子を持つことができる。

女性がん患者の卵子を凍結保存する試みは、国内の一部の医療機関で始まっている。しかし、卵子採取は、女性の排卵期に合わせるため、採取期間が限られているうえ、将来、出産する場合は体外受精となる。卵巣組織ならいつでも採取でき、1センチ四方程度の組織でも、移植が成功すれば約2年間は自然妊娠が可能になる。(YOMIURI ONLINE)

白血病について
骨髄や脾臓など血液をつくる器官で、未熟な白血球系細胞が無制限に増殖し、正常な白血球の増殖を阻害するもので、造血気のがんといえる病気です。

白血病では、肝臓、脾臓、リンパ節、腎臓、脳など全身の臓器に白血病細胞が増殖します。病気自体は少ないものの、発症すると出血や細菌感染が起こり、生命の危機に陥ります。

白血病は増殖する細胞の種類や進行状態で急性と慢性に分かれるほか、異常の発生部位によって骨髄性とリンパ性に分かれます。成人の急性の8割と慢性のほとんどが骨髄性ですが、小児では急性のリンパ性が主となります。
治療は薬による化学療法が中心ですが、HLAタイプの同じ人の造血幹細胞を輸注する造血幹細胞移植が取り入れられてきています。

関連記事:凍結保存の卵巣を再び機能させることに成功:臓器バンクに応用も

糖尿病患者、予備軍はアルツハイマー病のリスクが4.6倍

糖尿病やその予備群の人は、アルツハイマー病を発症するリスクが4.6倍高いことが、九州大学の清原裕教授(環境医学)らによる追跡調査でわかった。アルツハイマー病のほか、がんや脳梗塞、心臓病も発病しやすいという。糖尿病が、失明などの合併症に加え、様々な病気の温床になることが浮かび、その対策の重要性が改めて示されたことになる。

糖尿病とアルツハイマーについて

清原教授らは1985年時点で、神経疾患などを研究する米国立衛生研究所の研究機関の基準で認知症ではないと判断した65歳以上の826人を15年間にわたって追跡調査。
そのうち188人が認知症を発症し、うち93人がアルツハイマー病だった。画像検査のほか、死亡した145人は9割以上を解剖して確定診断をした。

同じ826人について、ブドウ糖の代謝能力である耐糖能の異常も調査。生活習慣が主な原因とされる2型糖尿病の病歴がある人たちをアルツハイマー病調査と合わせて分析した。
これら糖尿病やその予備群の人は、耐糖能異常のない人に比べて4.6倍、アルツハイマー病になる危険性が高かった。

清原教授によると、脳にたまってアルツハイマー病を引き起こすとされる物質は、インスリン分解酵素によって分解される。耐糖能異常の人はインスリンが少ない場合が多く、分解酵素も減るので、アルツハイマー病の危険性が高まるという。

糖尿病とは?
膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足したり、インスリンの作用が低下する病気です。インスリンには、血液中のブドウ糖を細胞に取り込み、エネルギー源として筋肉に蓄えたり、脂肪として長期的に貯蔵するのを促進するはたらきがあります。

インスリンの作用が低下すると、血液中のブドウ糖が細胞で利用されないため、血液中の濃度が上昇し(血糖値が上がり)、尿中にも糖が混じるようになります。

糖尿病が進行すると、細小血管がおかされ、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害などの合併症が現れます。また、メタボリック症候群と呼ばれる病態に加え、禁煙などの危険因子が重なると、動脈硬化を基盤とした大血管障害を合併し、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こします。

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