アルツハイマーやパーキンソン病など神経変性疾患の主な原因とされる、細胞内での過剰なタンパク質蓄積のメカニズムを、東京都臨床医学総合研究所や順天堂大などのチームがマウスの実験で突き止め、14日付の米医学誌「セル」に発表した。
細胞内でタンパク質を分解する「オートファジー」と呼ばれる仕組みの異常が関与しているらしい。オートファジーを適切に制御できれば、神経変性疾患や、同様のメカニズムで起きる肝細胞がんなどの予防や治療につながる可能性があるという。
研究チームは、正常なオートファジーの際には、主にタンパク質「p62」が取り込まれ分解されていることを発見。オートファジーが起こらないように遺伝子操作したマウスでp62の蓄積を調べた。
その結果、脳や肝臓でp62が過剰に蓄積して凝集。脳の神経細胞が死んだり、行動や反射に異常をきたしたりする神経変性疾患の症状が起きたほか、炎症や肥大などの肝障害を発症したという。(さきがけ)
パーキンソン病とは?
中脳にある黒質(黒い色素を含む細胞が集まっている場所です)の神経細胞が変性するために、手足のふるえ、筋肉のこわばり、動きの低下などの症状が現れてくる病気です。
不随意運動(無意識に行われる筋肉の動き)をコントロールしているのは大脳基底核で、大脳基底核へ情報を伝だつするのは、中脳の黒質から放出されるドパミンという神経伝達物質です。
その黒質が何らかの影響で損傷を受け、ドパミンが不足して大脳基底核が正常に機能できなくなるために起こると考えられています。
日本における患者数は、平成17年度厚生労働省患者調査より約14万5000人と推計されていますが、50〜60歳代で発症することが多く、高齢化に伴って患者数は増加しています。

